ダバオ市では、雇用や経済においてジェンダーの問題が現存している。また、コロナ禍で窮地に立たされている企業もかなり増えてきている。そこでダバオ市役所は、コロナ禍で経済が混乱している中でも女性が収入を得られるように、長期的なプログラムを始めるという。その名も「Magnegosyo ‘Ta, Day(以下、MTD)」、現地語で「女性たちよ、ビジネスをしよう」という意味だそうだ。
MTDは、今年7月の第19回ダバオ市議会で可決された。MTDは女性起業家を支援するための経済的なプログラムであり、市の目玉としている条例のひとつである。MTDの条文によると、草の根活動を始める地元の女性、失業した女性、シングルマザー、ダバオ市の10の民族に属する女性などに貸付を行ったり、助成金を給付したりするという。2016年から、MTDによって既に対象となる女性に合計50,000ペソが給付されているそうだ。
このプログラムに応募する条件として、ダバオ市に1年以上住んでいること、年齢は21歳以上、会社もしくは地元企業に所属していること、ビジネスを起業し、運営する能力があることが挙げられる。
元々は女性の社会進出を支援するプログラムであった。しかし今度は、コロナ禍で苦境を強いられる女性を支援するプログラムとして始動することになる。同プログラムによって、一人でも多くの女性に支援の手が届けばと思う。