
2025年8月27日、ダバオ市議会第21期は市議会議場で臨時会を開き、総額9億6,000万ペソにのぼる補正予算第1号(SB1:Supplemental Budget No.1)を第3読会で最終可決した。
この補正予算の財源は、2024年度の運営剰余金(4億7,774万7,942.05ペソ)および現行・過年度予算の不用額(4億8,311万5,930ペソ)から充当されている。
最大の配分先は市長室(以下CMO)で、7億868万6,295.03ペソが割り当てられた。次いで、ダバオ市環境天然資源局(CENRO)には1億3,242万8,118.16ペソが配分され、市街地の環境整備やごみ収集サービスの強化に充てられる予定である。
ダバオ市議会財政・歳入・歳出委員会のダニロ・ダヤンヒラン議員によると、セバスチャン・ドゥテルテ市長代行は、就任演説で掲げたダバオ市の奨学金制度の拡充方針に沿って、教育を最優先事項とするよう議会に指示したという。
また、ダバオ市薬物依存症者治療・リハビリセンター(DCTRCDD:Davao City Treatment and Rehabilitation Center for Drug Dependents)への支援継続の意思を示すため、予算が配分された。
なお、奨学金制度とリハビリセンターの予算はいずれもCMOの予算から拠出されている。
残りの予算は、市条例第0785-25号および0709-24号に基づく組織再編を支援するため、市議会や人事管理局など複数の部局に配分される予定である。
ダヤンヒラン議員によると、今回の補正予算の大きな目玉の一つは、2024年に勤務した臨時および契約職員に対し、総額1億5,323万ペソの一時金が支給される点だという。ダヤンヒラン氏は本会議後に、「すべての関係者にとって喜ばしいニュースです。財務官も速やかに手続きを進めると約束してくれました」と語った。
この一時金は勤務期間に応じて支給額が異なり、3か月以上4か月未満の職員には6,000ペソ、2か月以上3か月未満には5,000ペソ、2か月未満には4,000ペソが支給される。
ダヤンヒラン氏はまた、今回の支給は2024年の大統領行政命令第28号および地方予算通達2024-8号に基づくものであり、支給が遅れたのは、マルコス大統領の命令が2024年12月末になってようやく市に届いたためだと説明している。
そのため、支給を迅速化する措置として、ドゥテルテ市長代行は本件を緊急案件として認定した。
ヤンヒラン氏は、「正規職員はすでに13か月目と14か月目の給与を受け取っています。この一時金は臨時職員や契約職員の貢献を評価するためのものです」と述べ、支給が労働者の士気向上につながることを期待していると付け加えた。