
8月25日の「国民英雄の日」を迎え、フェルディナンド・マルコス・ジュニア大統領は、フィリピン国民に対し、英雄たちの愛国心を手本とし、奉仕と思いやりの精神を持つよう呼びかけた。
声明の中で大統領は、「私は全国民と連帯して国民英雄の日を記念します。本日、私たちは国のために無私の献身を捧げた模範的なフィリピン人たちの生涯を称え、その功績を国民とともに讃えます」と述べ、国の歴史的な闘いが、英雄たちの遺産と国家の運命の双方を築いてきたことを強調した。
さらに、「祖国への深い愛から生まれた信念に導かれ、彼らは闘争の炎に身を投じ、その中で英雄的な遺産と我が国の未来が形作られました。彼らの犠牲は、魂がその最高の使命を自覚し、国家が自らの道徳的な姿を見出す行為となったのです」と述べ、フィリピンが戦場だけでなく、日常生活の中でも英雄を生み出し続けていることを力強く訴えた。
また、大統領は「彼らの物語から導き出される普遍的な真実の一つは、国づくりとは不断の努力の積み重ねであり、国家の歩みの中で常に英雄が求められているということです」と述べた。
続けて、「私たちは幸運にも、『イナン・バヤン(Inang Bayan:母なる祖国)』が、農民、漁師、労働者、教師、兵士、法執行官、科学者、そして非凡な方法で職務を果たす無数の普通の男女といった、英雄的な人々を絶えず生み出していることを誇りに思います。この機会に、彼らに深い感謝と最大限の敬意を表します」と付け加えた。
さらに国民に対し、愛国心とは派手な行動ではなく、日々の奉仕や思いやりのある行いによって示されるべきだと呼びかけた。
「私たちが国家としての歩みを進める中で、真摯な奉仕を通じて愛国心を体現し、英雄たちの模範に学びましょう。兄弟姉妹への小さくとも意義深い思いやりの行動を通じて、私たちはこの世代の英雄となり、私たちが目指す『バゴン・ピリピナス(Bagong Pilipinas:新しいフィリピン)』を実現していけるのです」と語った。
一方、サラ・ドゥテルテ副大統領も声明を発表し、この日が、フィリピンのために命と力を捧げた国民の英雄的な行為を記憶し、その勇気、偉大さ、そして国家独立の達成における団結を称える日であると述べた。
副大統領は、「時の流れと歴史の変遷の中で、今、私たちには静かに力や知識、努力を捧げる新たな英雄たちがいます。彼らは仲間や国家のために尽くしているのです」と語り、あわせて「教師、医師、看護師をはじめ、社会に対して日々献身的に尽くしているすべての最前線の労働者たちにも感謝の意を表します」と述べた。
また、国外で懸命に働き、さまざまな犠牲を払いながらも、家族と祖国に誠実に仕えている海外フィリピン人労働者(OFW)への感謝の意も忘れなかった。
「私たちの国に誇りと称賛をもたらしたすべてのフィリピン人に敬意を表します。彼らはどんな困難な戦いにも決して屈せず、静かに立ち上がって成功をつかむ、フィリピン人の勤勉さ、忍耐力、そして強さを体現しています」と述べた。
そして、「家族、仲間、そして祖国のために戦うすべてのフィリピン人は英雄です。私たち一人ひとりが、自らの人生と国の未来を変える力を持っています。現代において英雄となることを選んだすべてのフィリピン人に、心からの敬意を捧げます」と締めくくった。
「国民英雄の日」は、スペイン植民地支配に抗した革命家から、現代の最前線で国に尽くす人々まで、自由と国家のために戦ったフィリピン人を称えるため、毎年8月の最終月曜日に制定されている。