ダバオ市の水源として利用され、最近上流のリゾートでの水の使用が下流での水量・水質に与える影響について議論を巻き起こしていたタムガン川。これに対し関係者が9月12日の取材で、タムガン川の水は上流のリゾートには使用されていないと語った。
環境保護団体「Interfacing Development Interventions for Sustainability(以下IDIS)」が先に発表した声明に応える形で、ダバオ市議会のテムジン・オカンポ議員(愛称:テック)は、これらのリゾートの水源は、敷地内の泉であると述べた
IDIS専務取締役のマーク・ペニャルパー氏は、8月26日、リゾートへの水の供給が市内に供給される水に悪影響を及ぼしていると語っていた。しかし、12日の取材では、オカンポ氏が委員長を務める環境委員会による調査のきっかけとなった、IDISが受け取った情報が検証の対象であることを明らかにした。
オカンポ氏はまた、7月28日から30日にかけての給水停止は、タムガン川の水位低下によるものではなく、アポ・アグア社の施設に処理用の水を流したことによるものだと述べた。
アポ・アグア社はダバオ市水道局(以下DCWD)と共同でダバオ市一括給水プロジェクトに取り組んでおり、ダバオ市の主要給水源を地下水井戸からタムガン川へ移行することを目的としている。アポ・アグア社は水の処理を担当し、消費者への排水はDCWDが担当する。オカンポ氏は、最近の洪水によって川底が広がったため、水位が下がったかのように錯覚している可能性があると付け加えた。
ダバオ市の水源に大きな問題は起こっていないということで大まかには片がついたようだ。2年前には水道から砂が出てくるといったトラブルもあったが、以降は安定して水が供給されている。今後も市民生活に影響を与えないよう、恙ないインフラ運営が求められている。