ダバオ地方は良質な果物が豊富に栽培されることで有名だ。中でもドリアンはダバオの名産品である。そしてこの度、ドリアンの販路拡大に向けて最初の一歩が踏み出された。ダバオ地方のドリアンが、中国に輸出されたのである。
4月6日、約28トンのドリアンが、ダバオ国際空港から中国に輸出され、南ミンダナオからは歴史的な初輸出となった。これは、中国税関総署(以下GACC)の定める要件をクリアしたダバオ地方のドリアン生産者と加工業者からのものだ。
この動きは、輸出市場における需要の高まりと、フィリピンと中国の二国間協定に基づくもので、農家にとって新たな市場と機会が開かれ、この地域のドリアン産業にとって画期的な出来事となった。
今回の輸出は、去る1月4日にフィリピンから中国への生ドリアン輸出のための植物検疫要件議定書に調印したことを受けて行われた。関係者は、今回の中国への輸出は、ドリアン産業成長の始まりに過ぎないと語る。GACCは5つの包装施設と58のドリアン農園を承認しており、今年だけでもダバオ地方のドリアン産業に2億6,000米ドル、143億ぺその収益をもたらすと予想されている。
農業省(DA)は植物産業局と共に、ドリアン生産者と加工業者がプロトコル要件と認定を遵守するための準備を率先して行なっている。農業省ダバオ地方支部はドリアン産業の5ヵ年計画を策定し、技術支援を強化し、品質計画、資材・肥料・農薬・設備・道具の提供、ポストハーベスト施設の設置などを進めている。