農業省ダバオ地方支部(DA11)は、2023年5月4日、ダバオデオロ州のモンカヨ町で、斬新なオニオンダービーを開催した。この目的は、ダバオ地方の玉ねぎの生産を改善し、外部からの供給への依存から脱却することにある。
オニオンダービーは、ダバオ地方の土壌や気候条件に適した、高収量の玉ねぎの品種を特定することを目的としている。各社最高の玉ねぎ品種のショーケースは、5,000平方メートルのスペースで行われ、4社の種苗会社が参加した。
2日、ダバオ市のSM Lanangで開催されたアグリビジネスメディアフォーラムで、DA11のAbel James Monteagudo局長は以下のように語った。「このダービーでは、価格を安く抑えられるうえ、どの種が良いかを競う場でもある」
オニオンダービーを通じて、種苗会社側は、自社の最高の品種を紹介したり、特定の気候条件下で育つ品種を把握したりすることができる。一方農家は、土地生産性を高めるための新技術や、効果的な農業技術に関する知識を得ることができ、これはダバオ地方の生産量を向上させることにつながる。
Monteagudo局長によると、これらの玉ねぎは、今後数ヶ月で収穫に至る見込みである。SM Lanangにも、収穫した玉ねぎを購入したり、農家に展示スペースを提供するなどの協力を仰いでいる。「この行動により、玉ねぎの需要と供給の問題は、おそらく今後数ヶ月で少しは解決することができるだろう」とのことだ。
玉ねぎはフィリピン料理に不可欠な食材の1つであるが、今年はその品切れと価格高騰がフィリピン全土を襲っている。これを受け、ダバオデルスル州の2つの自治体は、独自に玉ねぎ農園を拡大するなどの対策を講じていた。今回のDA11の施策も、それに続く形で玉ねぎ不足を緩和してくれるだろう。