2月22~27日にかけて、アポ山のコタバト州側の登山道の清掃活動がおこなわれた。これまでに大量のごみが捨てられたり、薬物の使用された痕跡があったりと、様々な事実が明らかになり、美しいアポ山を取り戻そうと人々が尽力している。今日は、その清掃活動についてお伝えしたい。
この5日間で集められたごみの量は、全部で「199キロ」にもなったという。ごみの中には、プラスチック製品、包装紙、酒瓶などが含まれていた。これだけ大量のごみを山の下まで持っていくのはとても大変だったため、瓶類などは細かく砕いて、容器にいれて運んだという。さらに、傷つけられた天然の石の修復作業もおこなわれ、表面をセメントでコーティングした。セメントでコーティングすることで、表面に苔が育つという。
政府組織「the President Roxas Sub-CENRO Field Office」の環境局長であるShirley Uy氏は、山を汚す登山者への怒りをあらわにし、「登山者は自然を愛しているが、その中にはルールを守らない人もいる。ごみも何とも思わず捨てるのだ」と語った。
今回の清掃活動には132名が参加した。そして、2つのグループに分かれ、清掃活動を進めたという。
何事も作り上げるには多くの時間を要するが、それを壊すのは一瞬だ。それは今回の件も一緒で、ごみを捨てるのは一瞬だが、汚された環境を取り戻すには多くの時間を要する。一人ひとりが自然を心の底から大切に思い、その思いを行動にしてほしいと思う。