【News】南フィリピン地震、アポ山に火山活動は認められず

フィリピン火山地震研究所(Philippine Institute of Volcanology and Seismology 以下PHILVOCS)は、10月から11月初週にかけて頻発した地震を地殻運動によるものだと断定し、アポ山に火山活動の兆候はみられないと報告した。

ミンダナオ島で発生した一連の地震の震源は、いずれもフィリピン最高峰のアポ山にほど近く、市民はアポ山の活動に不安を感じていた。アポ山は有史以来、火山活動が確認されていない安定した火山だ。

PHILVOCSダバオのChris Vidad氏によると、地震が地下の火山活動と関係しているかは不明だという。またVidad氏は、現在の調査は断層に焦点があてられているが、アポ山の近くの断層が動いているため、引き続きアポ山の観察を続けていくと説明した。

同氏はさらに、パニックの原因となるデマや未確認の情報を広めることを避けるよう、市民に促した。地震の後、ネットではアポ山の溶岩を写したという写真が拡散したが、地震による液状化現象で生じた泥だったことが判明し、投稿者は非難を浴びた。

PHILVOCSは今後、震源地の近くに位置する活火山であるMatutumとParkerに関しても調査を行う予定だ。日本もフィリピンも地震のみで災害が収まることはなく、津波や火山活動にも備える必要があることは、十分に思い出しておく必要があるだろう。  

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