【News】カダヤワン祭に参加する11の部族(前編)

カダヤワン祭り

オンライン開催となるカダヤワン祭もあと少しで開催される。ところで、皆さんは「カダヤワン(Kadayawan)」というのはどんな意味であるかご存じだろうか?また、カダヤワン祭は11の部族への感謝を伝える目的もあるが、その11の部族がどのようなものかはご存じだろうか?今回の記事が、オンラインでカダヤワン祭を楽しめる一助になればと思う。

まず、カダヤワンというのはダバオ市民にはなじみ深い「madayaw」というあいさつの言葉から来ていて、良い、美しいといった意味がある。また、カダヤワン祭が初めて開催された1986年には「Apo Duwaling」という言葉が使われ、Apoはアポ山を、Duwalingはドリアンとワリンワリン(蘭の一種)を意味している。どれもダバオを象徴する存在だ。

そして、カダヤワン祭は命、自然の恵みへの感謝、豊かな文化、そして豊作を祝っておこなわれる。また、1970年、当時のダバオ市長であるElias Lopez氏が、ダバオの11の部族に感謝の儀式を見せてもらう日とした。そして、8月におこなわれる理由は、アポ山が最もきれいに見え、花が咲き誇り、果物の収穫の儀式であることが挙げられる。

<カダヤワン祭のさらに分かりやすい概要はこちらの記事をご参照ください>

では、この11の部族がどのような名前で、どこに住んでいるのか、どのような文化をもっているのかはご存じだろうか?これも知っておくと、きっとカダヤワン祭を楽しめると思うので紹介したい。

  • Ata族 – 高地に住んでいて、昔は遊牧民であり猟師でもあった。現在は食料のために農業を営んでいる。Talaingod、Asuncion、Kapalongなどに住んでいて、麻やトウ、木で作ったliyangというバスケットを作っている。このバスケットは収穫や木を集めるときに使う。
  • Tagawaba(Bagobo)族 – 「北から」という意味がある。ダバオ市ではCalinan、Toril、Marilog、Baguioに住んでいる。金属製品の職人であり、真鍮の品物を作る。また、アースカラーの生地を麻から作っている。
  • Matigsalug族 – 「川から」という意味がある。Matigsalug族はSalug川(現在のダバオ川)に住んでいて、Marilogが彼らの地域となっている。昔は狩猟部族であったが、現在は農業を営んでいる。
  • Klata-Giangan族 – CatalunanおよびCalinanに住んでいて、森の住人として知られている。
  • Maranao族 – 「池の人々」という意味がある。Lanao湖を囲む地域がMaranao族の住処である。金属や木材の作品、Toroganという貴族の家、手編みの高価でカラフルな生地で有名である。

続きの民族は、明日(8月16日)の記事で紹介したいと思う。