【News】ダバオのオンラインギャンブル利用実態と全国的な高リスク傾向の分析

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フィリピンの社会文化調査機関「The Fourth Wall」が実施した最新調査によると、ダバオ市のオンライン賭博者は規制外のオンラインギャンブルサイトを最も頻繁に利用していることが明らかになった。本報告書は、ダバオを含む主要都市圏で、多くの利用者が認証システムや賭け金上限などの安全対策が欠如した非規制サイトの利用に伴う法的・財務的・プライバシー上のリスクを十分に認識していない実態に警鐘を鳴らしている。

調査はオンライン調査と現地調査を併用して実施され、規制・非規制の両サービスを利用した経験を持つオンライン賭博者400名を対象とした。内訳はマニラ首都圏240名(60%)、セブ都市圏80名(20%)、ダバオ都市圏80名(20%)であり、調査結果の信頼区間は95%、誤差は5%である。

回答者のうち55%が非規制サイトに潜む法的リスクを「知らなかった」と答え、33%は「多少は知っている」と回答した。一方、「ルールが明確である」と認識している者はわずか12%にとどまり、非規制型ギャンブルに関する理解不足の深刻さが浮き彫りになっている。

信頼性は多くの賭博者にとって依然として大きな課題である。調査対象者の39%が非規制サービスの公正性に疑念を抱き、「信頼できる」と感じているのはわずか27%だった。さらに28%は「どちらとも言えない」と回答し、運営実態に対する不透明感がうかがえる。

The Fourth Wallの調査責任者ジョン・ブリル・L・バエ氏は、「今回の調査で明らかになったのは、利用者が最も重視しているのは賭け金上限やアフィリエイト制度といった機能面ではなく、信頼性・公正性・収益性であるということです。そのため、不安や不確実性を感じていても、勝てる可能性があると考えれば利用者はこれらのシステムの利用を続ける傾向があります」と述べている。

ダバオ都市圏の賭博習慣は、全国的傾向を反映

調査によると、ダバオ都市圏の利用者は非規制のオンラインギャンブルサイトで頻繁かつ高額な賭けを行うという全国的な傾向を如実に示している。全国の利用者の約41%が週に2〜3回、約3分の1は週4回以上賭博に興じていると回答している。

また、賭け金も規制外の環境で高額化する傾向があり、最も一般的な賭け金額は100〜499ペソの範囲であった。1,000ペソを超える高額賭け金はほぼ例外なく非規制サイトで行われており、5,000ペソ以上の大きな損失も主に非規制サイトで発生している。一方、規制されたサービスでは損失額は比較的小さく、管理された範囲にとどまっていた。

研究者によると、回答者の41%が一度は賭博を中断した経験があり、その主な理由は経済的困難であった。

賭博者の特徴:リスクと認識

本調査ではオンライン賭博者を主に4つのタイプに分類している。最も多かったのは「ハイステークス・ルーザー(High-Stakes Losers:高額損失層)」で、全体の44%を占める。この層は非規制サイトのみを利用し、利益がほとんど得られないにもかかわらず高額な賭けを繰り返す傾向がある。

次いで28%は非規制サイトを好み、中程度の賭けを行い、勝ちが負けを上回っていると感じている「パーシーブド・ウィナー(Perceived Winners:自己認識勝者層)」である。17%はレジャーや娯楽目的でギャンブルを楽しみ、高リスクの賭けは避ける「カジュアル・ブレークイーブン・プレイヤー(Casual Break-Even Players:気軽なトントン層)」、11%は規制・非規制の両方を利用するものの、安全性を重視して規制サイトを選ぶ「レギュレーテッド・コンバーツ(Regulated Converts:規制転向層)」である。

利用するサイトの選好では、調査対象者の32%が規制ギャンブルサイト「Bingo Plus」を最も人気のあるサービスと回答し、非規制サイトでは「JiliBet」が28%でトップとなった。

全国の利用者は非規制ギャンブルサイトを選ぶ理由として、利便性、迅速な出金、豊富なゲーム種類を挙げているが、これらは安全性を犠牲にしたメリットであることが判明した。約65%がこれらのサイトに公正証明がないことに気づいておらず、約20%はそもそも公正証明を確認していない。さらに90%以上がほとんど、またはまったく本人確認なしで登録でき、80%が賭け金制限がないと答えているため、未成年やリスクの高い層が容易に利用できてしまう実態が浮き彫りとなった。

別の分析では、規制ギャンブルサイトと非規制ギャンブルサイトの間に明確な違いが示された。非規制サイトではフィリピン娯楽賭博公社「Pagcor」による検証の欠如や本人確認の不徹底、過度な広告戦略、対応が不安定なカスタマーサポートが見られ、詐欺や依存症、データ漏洩のリスクを高めている。

結論と今後の課題

The Fourth Wallの調査責任者ジョン・ブリル・L・バエ氏は、「賭博者の行動を左右するのは法的な合法性ではなく『信頼感』である。これが彼らの選択にどれほど影響を与えているかを示している。したがって、利用者を直接制限するのではなく、安全な選択肢を利用しやすく魅力的にするために、支払い手段や本人確認制度、広告慣行などの環境整備に政策を向けるべきだ。保護措置や透明性、利用者の権利に関する明確な案内があれば、規制された環境を好むよう促せる可能性がある」と述べている。

調査結果は、利便性や「勝てるかもしれない」という期待が安全性を上回る国内の賭博文化を浮き彫りにしており、マニラ首都圏やセブ都市圏と同様にダバオ都市圏でも高リスク行動が広がっていることを示している。特に収入の低い弱者層を守るためには、より優れた消費者教育と業界規制の強化が急務であることを強く示唆している。大きな改革がなければ、非規制ギャンブルサイトはリスクを抱えながらも利益を見込む利用者を引きつけ続けるだろうと警鐘を鳴らしている。

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