【News】フィリピン大学の生物学者が性感染症検出のためのアプタマー技術を開発

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世界保健機関(以下WHO)は、2030年までに性感染症(以下STI)を重大な公衆衛生上の脅威から排除することを目指している。非ウイルス性で治療可能な4つの主要なSTIのうち、トリコモナス症は依然として広く蔓延しており、2016年には15~49歳の3億7600万人のうち1億5600万人が感染していた。

トリコモナス症に感染した人の約70~85%は自覚症状がなく、感染を引き起こす寄生虫トリコモナス・ヴァジナリスを迅速かつ正確に検出できる手軽な診断法の開発が求められている。

フィリピン大学ディリマン校(以下UPD)の理学部生物学研究所のクリスティン・オーブリー・フスト博士とウィンデル・リベラ博士は、スペイン、ベルギー、コンゴ民主共和国の研究者と協力し、T. vaginalisの検出方法を開発した。

従来の抗体ではなくアプタマーtを使用する新技術を導入している。アプタマーは、特定の標的と結合する3次元構造を形成する短いDNA鎖であり、この研究ではT. vaginalisに関連するタンパク質を識別するために使用された。

この技術を応用し、より安価で使いやすく、迅速な検査キットを開発することが可能となった。その一例が、最近発表されたアプタマーを利用したラテラルフーアッセイである。

この研究で得られた知見をもとに、低コストで迅速なトリコモナス症の検査技術が開発されれば、WHOが掲げるSTI研究の優先課題に対応することができる。迅速かつ安価な検査が普及すれば、トリコモナス症の影響を把握し、感染の制御、合併症の管理、治療戦略の策定が可能となる。

本研究の成果は、『Analytical Biochemistry: Methods in the Biological Sciences』(生化学分析:生物科学における方法論)に掲載された。この国際学術誌は、生化学、分子遺伝学、細胞生物学、プロテオミクス、免疫学、バイオインフォマティクスなど、多様な生物学分野の研究手法に関する論文を取り扱っている。

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