陸上交通許認可規制委員会(以下LTFRB)は、交通団体によって2ペソの運賃値上げ嘆願書が提出された後、他の団体が提出していたラッシュ時に1ペソの運賃値上げを行う嘆願書を保留した。
「LTFRBは、原油価格高騰のために提出された最新の2ペソ値上げの嘆願を優先する一方で、先の嘆願も解決する予定である」という。燃料価格高騰の影響を緩和するため、交通団体は先に、ラッシュ時(午前4時〜8時、午後5時〜8時)の間、ジプニーの基本料金に1ペソ、市バスの料金に2ペソの追加料金を課すことを提案していた。
LTFRBによると、この嘆願は却下された訳ではなく、8月11日に4つの交通団体が全国の公共交通サービスにおける2ペソの運賃値上げを求める新たな嘆願書を提出したため、一旦保留になっているだけだという。4つの交通団体とは、Liga ng Transportasyon at Operators sa Pilipinas、Pagkakaisa ng mga Tsuper at Operators Nationwide、Stop & Go Transport Coalition、Federation of Jeepney Operators and Drivers Association of the Philippinesである。
各団体は所管の中で、LTFRBのテオフィロ・グアディス3世委員長に対し、「安全で快適な輸送サービス」を国民に提供するためには運賃の値上げが必要であると述べた。これに対しグアディス委員長は、ジプニーの運賃を4キロメートルごとに2ペソずつ値上げするという交通団体の訴えを検討するとした。
「運賃値上げを許可する前に、これらの要因を慎重に調査し、検討し、理事会で検証する必要がある。我々は、この状況が緊急であることを理解しているからこそ、運賃値上げ要求がメリットのあるものかを判断するために理事会が招集されるのだ」とグアディス氏は語った。
近年着々と値上げが進む公共交通機関。日本に比べると依然として破格の安さだが、ドライバーの生活を考えると値上げの訴えも妥当だ。今後2ヶ月は燃料価格の上昇が予想されている。迅速な調査と、ドライバーの生活に利のある選択が求められている。