カンボジアで開催中の第32回東南アジア競技大会(以下SEA Games)。先日は男子マラソンと女子マラソンでそれぞれミンダナオ島出身の選手が銀メダルと銅メダルを獲得したが、今度はボクシングで嬉しい知らせが入った。
プノンペンで14日まで開催されたリング競技部門では、フィリピンから4名の選手が金メダルに輝いた。そのうち3名はミンダナオ島出身のボクサーだという。
2020年東京オリンピックの銀メダリストである、カガヤンデオロ州のCarlo Paalam選手は、男子54キログラム級でインドネシアのAldoms Suguro選手を圧倒した。同大会で銀メダルを獲得したもう一人の選手である、ダバオデルスル州サンタクルス出身のNesthy Petecio選手も、女子57キログラム級でインドネシアの相手に対して判定勝ちで金メダルを手に入れた。
しかし、Nesthy選手の弟であるNorlan Petecio選手は、男子67キログラム級でタイのBunjong Sinsiri選手に屈した。
ダバオデルノルテ州のPaul Julyfer Bascon選手は、男子60キログラム級決勝ででタイのRujakran Juntrong選手を返り討ちにした。さらに男子57キログラム級では、Ian Clark Bautista選手がインドネシアのAsri Udin選手を相手に圧勝を収めた。
他にはJohn Marvin選手(男子80キログラム級)、Roger Ladon選手(男子51キログラム級)、オリンピック選手のIrish Magno選手(女子54キログラム級)、Risa Pasuit選手(女子63キログラム級)が決勝戦まで勝ち上がり、銀メダルを獲得している。
フィリピンではボクシングが人気で、元六階級王者のマニー・パッキャオ選手など、世界的に有名な選手も輩出している。今回のメダルラッシュを見ると、その人気も頷けるだろう。2年前の東京オリンピックでも、ボクシングは過去最高のメダル数獲得に大きく貢献していた。次回のSEA Gamesは再来年だが、その前には2024年のパリオリンピックが迫っている。フィリピン人ボクサーの活躍が期待されている。