サマル島ガーデンシアイランド(イガコス)市(以下Igacos)とダバオデオロ州パントゥカンの送電網に接続する15億ペソ規模の海底ケーブルプロジェクトは、島の電力状況を改善することはできないと、ダバオ地方の消費者団体が発表した。
ダバオ消費者運動の共同代表者であるRyan Amper氏は16日、北部ダバオ電気協同組合(以下Nordeco)の主張に反対し、海底ケーブルではサマル島の電力供給問題を解決することはできないと語った。加えて、このプロジェクトはエネルギー規制委員会やパントゥカン、Igacosの地方自治体から承認を得ていないとした。
同氏は、Nordecoは昨年のクリスマスに破壊された既存の海底ケーブルの修復を優先すべきだった、そうすれば1,000万ペソに予算を抑えることができたと述べた。それにより、島の消費者が直面する電力不足を即座に解決できただろうとのことだ。また、Amper氏は、Nordecoの法外な電力料金と劣悪なサービスは、特にタグム市とIgacosの観光産業に悪影響を及ぼすと語っている。
同地域のホテル・レストラン・リゾートなどの観光関連企業が、電気料金の高騰で運営コストの増加に直面しているというのだ。他の島民の家計も同様に逼迫しているという。「全ての人に公平で手頃な電力料金と高品質のサービスを求めるための、下院法案5077や下院法案6740、下院法案7047といった法案を通すために、国民が参加することを強く要請する」と同氏は述べた。
電力不足は日本でも近年身近な問題になりつつある。サマル島では、ダバオと島を結ぶ橋のプロジェクトの工事の段階でこの問題が浮き彫りになった。工事だけでなく、島民の生活にも支障が出ている。15億ペソを投じる必要があるかの見直しとともに、より迅速に実現可能な代替案の構築も必要とされているのではないだろうか。