【特集】海上自衛隊ってどんなところ?ダバオに寄港中の上野1等海佐に直撃インタビュー!

皆さんこんにちは!ダバオッチのミズキです。先日、ここダバオ市に海上自衛隊の護衛艦「あさぎり」と練習艦「しまかぜ」が寄港しました。そしてダバオを発つ前日の3月3日、しまかぜの艦上でレセプションが開催され、なんと筆者もそこに参加してきました!

人生初のちゃんとしたパーティーに緊張しつつも、料理にお酒にパフォーマンスにと、楽しく過ごすことができました。さらに、予想もしていなかった方にインタビューすることが出来たので、今回はその様子を大公開!

貴重なお話を伺ったので、ぜひ最後までお楽しみください。

海上自衛隊って?

自衛隊とは、日本の防衛を目的とした実力組織です。防衛省と同じ組織ですが、行政の面に注目するときは防衛省、実力の面に注目するときは自衛隊と、呼び方が変わります。主に陸上・海上・航空自衛隊に分かれ、それぞれ領土・領海・領空を守っています。(実は自衛隊に含まれるのはこれだけではありません(!)。)

そして海上自衛隊(Japan Maritime Self-Defence Force)は、その名の通り海の安全を守るための組織です。訓練や災害派遣、平時の警戒監視や、有事の対応を担っています。普段その仕事を近くで見ることは少ないですが、国民が安全な日常を送ることができるように働いてくれています。

「金曜日はカレー」という文化・習慣も海上自衛隊が発祥とされており、各艦や基地ごとに違ったカレーが味わえるそう。オンラインでも買えるので、セットで購入して食べ比べしてみてもいいですね。

上野喜之1等海佐にインタビュー

今回ダバオに寄港した「あさぎり」と「しまかぜ」の乗組員で、一番階級が高かったのが、1等海佐の上野喜之さん。1等海佐は、海上自衛隊の中では上から3番目の階級です。彼は、ダバオに訪れた第1練習隊の司令として参加していました。

そしてなんと編集部は上野1等海佐に取材をすることに成功しました!お話を伺えると聞いて、ガッチガチに緊張した筆者を待っていたのは……。

写真右が上野1等海佐です。正直に言うと、もっと怖くて偉そうな人を想像していたのですが、とても丁寧で柔らかく、話しやすい雰囲気の方でした!

それでは今回のインタビューをQ&Aでご紹介していきます!口頭でのインタビューと文面でのやりとりが半々くらいです。写真はほとんど、太田さんが提供してくれました。頭が上がりません!

Q1. 海上自衛隊の道をこころざしたのはなぜ?

A. 海上自衛隊員だった父親の姿を見て、自衛隊員を目指すようになりました。高校生の時に、「国を守る」という仕事に改めて魅力を感じ、防衛大学を受験しました。無事合格し、自衛隊員になるという夢を叶えました。

父親は自衛隊員ではありましたが、同じ道を進めと言われたことはありません。それよりは、自然とこの職業に魅力を感じて育ちました。大学の同期とは今も仲が良く、あまり会えない陸・空の同期とも年賀状のやりとりが続いています。

Q2. 現在の部隊の雰囲気は?

A. 今回の訓練では、日本を出て、グアム、インドネシアのビトゥン、ここダバオを回りました。どこも日本に友好的と聞いていたので、隊員たちはみんなずっと寄港を楽しみにしていました。

Q3. 陸上・航空自衛隊に比べて、海上自衛隊にはどんな性格の人が多い?

A. 自分で考えて、自発的に行動できる隊員が多いです。海の上では、予想もつかないトラブルがよく起きます。例えばエンジンのネジが外れたり、壊れてしまったりですね。その場合、乗組員だけでこれを解決しなければなりません。

みんなで問題の解決に取り掛かり、それによる日程の遅れをどう取り戻すかを必死で考えます。艦を引き返す判断を下すこともあります。

陸との接触が断たれた中で、自分達で何とかすることが出来る。海上自衛隊の隊員には特に、指示をただ待つのではなく、自分から動くことが求められます。

Q4. 海上自衛隊ならではのきつい訓練は?

A. 海が荒れて船が激しく揺れていても、決められた訓練はやらなければいけないことがきついです。あまりのつらさに「陸上・航空自衛隊を選んでおけばよかった」と思うこともありましたが、今では慣れました。

Q5. オフの日の過ごし方は?

A. ネットでアニメを見ています。「閃光のハサウェイ」も、もちろん見ました。

Q6. 今まで食べた中で最高の海自カレーは?

A. これは難しい質問です。どこのカレーも全部おいしくて、比べられません。

Q7. 海上自衛隊に入って(または防衛大学校に入学してから)、自分が変わったと思うところは?

A. つらいことや難しいことに直面しても、逃げなくなったことです。「なんとかなる」と思えるようになりました。

Q8. 海上自衛隊の職業病といえば?

A. 外出することを「上陸」と言ってしまうことです。船に配属されている時のクセなのですが、陸上のオフィスで働いているときも使ってしまいます。そういえば「陸上」と言うのも職業病ですね。

Q9. 海上自衛隊の職に就いてよかったと思うことは?

A. 船で外国のいろいろな港を訪れることができたことです。各地で現地の方々とお会いしたり、海軍同士で交流したりできたことは、どれも忘れられない思い出です。

Q10. この記事の読者のみなさんに一言!

A. コロナがようやく収まってきて、今回久しぶりに乗組員は自由に上陸してダバオの町を楽しむことができました。あたたかく迎えていただきとても感激しました。ダバオッチ読者の皆さま、またお会いできるのを楽しみにしています。

まとめ

今回のレセプションパーティーを通じて、筆者の自衛隊員の方への印象がかなり変化しました。何事も知らないままで敬遠してしまうのは危険ですね。みなさん明るく面白く、そして締めるところはしっかりと締める、メリハリのきっちりした姿が素敵でした。

参加したフィリピン海軍の方とベルトのバックルや腕時計を交換している隊員さんもおり、日本とフィリピンの友好が深まったのが目に見える姿で実感できました。また、大体の隊員が60kgのバーベルを持ち上げられるという噂も耳にしました。真偽は如何程でしょうか(笑)。

そして、最初の方にさらっと書いたのですが、本当に、ご飯が感動する美味しさでした。全て隊員の皆さんの手作りだそうです。長旅に美味しいご飯は不可欠ですよね。天ぷらは会場で揚げ、揚げたてを食べられるというこだわりっぷりでした。

貴重な体験の一端を皆さんに共有できたかなと思います。予想通りのこと、意外なこと、どちらもあったのではないでしょうか。

上野1等海佐、取材へのご協力、ありがとうございました!

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