【特集】フィリピンでNo.1品質のアポ山コーヒー栽培、日本のクラウドファンディングに挑戦中

PMCE社

皆さま、2021年もあと僅かですが、いかがお過ごしでしょうか。フィリピンはクリスマス前に台風22号(比名:オデット)がビサヤ諸島や北部ミンダナオ島等に直撃し、大きな被害が出ています。幸いにもダバオ地方やダバオ市内は直接的な被害はないものの、被災地では停電、通信障害、ガソリン不足に加えて水や食糧品が不足、値段が高騰しており、官民・団体個人問わず様々な支援が開始され始めていますが、台風被害は想像以上に大きい状況です。クリスマスはフィリピンで最も大切な時期のひとつですが、一刻も早く状況が改善することを願っています。

話を元に戻しまして、今回はフィリピンの食糧庫と呼ばれる南部ミンダナオ島から最高峰(2,954m)のアポ山麓で栽培され、全国スペシャリティーコーヒーコンテストでも常に上位に入賞を果たしているBACOFA農協に所属するコーヒー農家さんと提携し、貧しい地域のコミュニティ開発を推し進めるPMCE社の太田さんが日本のクラウドファンディングに挑戦しているのでご紹介したいと思います。

以前、ダバオッチでも取り上げましたが、PMCE社の太田さんはNGOや民間のコンサルタント会社でアフガニスタン、パキスタン、スーダンやフィリピン等の途上国開発プロジェクトに従事しており、2017年にミンダナ島ダバオ市にて起業しています。2014年にフィリピンがコーヒー生産国でありながら輸入国、特にインスタントコーヒー原料の輸入は世界第1位という事実を知って愕然としたことからコーヒーに興味を持ち始めたそうです。

フィリピンのコーヒーの歴史は古く、1740年にスペイン人修道士が伝えたのが最初とされていますが、その後全土に広まり、1889年にコーヒーの木が枯れる病気が発生、害虫も追い打ちを掛け、生産量が激減しました。しかし1950年代にアメリカの支援で病害に強い品種が導入され、生産量が向上。今ではアポ山麓のコーヒー豆だけで焙煎前の状態で年間およそ50万トンが生産されています。

【特集】フィリピン最高峰アポ山の秘境にあるコーヒーの名産地に行ってきた話