2021年10月12日(火)、フィリピンで石油やガスの値段が高騰していることに関して、ザンボアンガ市商工会議所では石油やガスの世界的な高騰という背景を利用して不当な取引(カルテル)が国内で行われていないか当局に調査を依頼する決議をまとめた。
同商工会議所の会頭は、ここ数週間ほど石油やガスの値段が高騰しており、経済活動を妨害する要因となっている。世界的な石油やガスの値段高騰に乗じて不当な取引がないか調査すべきであると述べた。
ザンボアンガ市におけるディーゼルの値段は10月12日時点で1リットルあたり54.89ペソから57.08ペソの間で販売されており、市内のガソリンスタンドによると、ガソリンやディーゼルの値段は1週間毎に更新され、その幅は毎週1から2ペソ程度という。また、石油やガスの値段については、販売元からアドバイスを得るだけなのでガソリンスタンドでは価格はコントロールできないと話した。
フィリピンエネルギー省によると、国内において10月5日時点でザンボアンガ市が最も燃料代が高く、レギュラーガソリンが1リットルあたり平均61.97ペソ、ディーゼルは平均54.51ペソと近接するザンボアンガ州のレギュラーガソリン1リットルあたり平均57.54ペソ、ディーゼル平均49.90ペソ、ダバオ市がレギュラーガソリン1リットルあたり平均56.13ペソ、ディーゼル平均47.48ペソ、カガヤンデオロ市もレギュラーガソリン1リットルあたり57.90ペソ、ディーゼル49.49ペソと同市が他の市に比べても高く設定されていることがわかる。
ザンボアンガ市商工会議所の会員はザンボアンガ市における燃料の値段について、実際のところなぜ他の市に比べて石油やガスの値段が高いのか見当もつかない、地元の業者は自ら価格を設定することを許可されてすらいないと切実なコメントをした。同市の商工会議所ではそういう会員の声も踏まえ、この問題についてはエネルギー省の長官や関係機関に対して調査を依頼済みであるが、依頼したのが6月30日にもかかわらず、未だに動いてもらっていないと不満の声を上げている。