2021年9月23日(木)、ダバオ市は2022年1月から新型コロナワクチンの接種を完了している者を市の職員及び関連職で優先して雇用する方向で進めていると明らかにした。これはダバオ市のサラ・ドゥテルテ市長が署名した市長令45号に基づいて決定されたものであり、市内全ての公務員及び市に関連する業務を行っている職員はワクチン接種が完了していない場合、医療上の理由以外は1月から契約が更新されないというものである。
新型コロナワクチン接種を受けていない職員及び関連職に関する契約更新の有無については、ダバオ市の法務局及び内務自治省(DILG)が契約更新するかどうかは地方自治体の判断であり問題ないとしている一方、労働雇用省(DOLE)は労働法に基づき、ワクチン接種を受けていない者をそのことが理由で採用しない、解雇する等の行為は認められないと勧告するなど見解が分かれている。
労働雇用省(DOLE)は、全ての雇用主は従業員に対して新型コロナワクチンを接種するよう奨励しないければならないとしているが、ダバオ市のサラ・ドゥテルテ市長は一部の職員がワクチンを受けることを不当に拒否することで、大多数の協力、集団免疫を達成するための努力、健康的な生活を送るための権利が損なわれてはならないとワクチン接種を義務化して接種済みの応募者を優先して雇用することの正当性を主張している。
また、同市長はダバオ市の常勤、臨時、契約を含む職員、およそ2万人のうち、既に12,000人がワクチン接種を受けており、ワクチンによる副反応で死亡した例は記録されていないと述べ、仮に市の関係職員で今回の市長令に不満を持つ者がいるのであれば、市の法務局に出向き、法的にも問題ないことを確認してほしいと理解を求めている。
ダバオ市は市内の新型コロナワクチン接種完了人数の目標を120万人に設定しており、少なくとも1回目の接種を目標120万人に対して年内に完了させたいとしている。