世界中で猛威を奮うCovid-19のデルタ変異株について、ダバオ市ではまだ感染例が出ていないと発表された。ダバオ地方ではカガヤンデオロ市などで変異ウイルスの陽性者が見つかっているが、ダバオ市が近隣から変異ウイルスを持ち込まないように取り組んでいるひとつひとつは、効果が出ているようだ。
Covid-19タスクフォースのMichelle Schlosser司令官は、ダバオ災害ラジオの番組の中で、市民の中には変異ウイルスを懸念する声が挙がっていることに触れると、「ダバオ市では、デルタ変異株の事案はまだ出ていない」とコメントした。
デルタ変異株が最初に見つかったのは、インドだった。世界保健機関(WHO)によると、デルタ変異株は最も早く感染し、そして最も感染しやすいと考えられている。最近ではインドネシアでCovid-19の感染が指数関数的に増加し、多くの死者が出ている。
Schlosser司令官は、市内で新規Covid-19感染者が出ることで感染が広がる可能性をなくすための取り組みを重点的におこなっていると強調した。そして、陸海空とダバオ市を出入りするチェックポイントで、デルタ変異株が出る前から、既にウイルス拡大を阻止するための取り組みをおこなっていると述べた。
例えば、ダバオ市役所ではダバオ市に到着した人たちに72時間有効となるPCRテストの陰性証明を提出することを義務付けている。その後、到着後も各バランガイに配置されたチーム「Barangay Health Emergency Response Team(BHERT)」による監視がおこなわれ、新しくバランガイに入ってきた人たちは14日間の隔離をおこなうために厳しく監視されるという。さらに、条例で定められた追跡調査や濃厚接触者のPCRテストもしっかりとおこなっているとコメントした。
ダバオ市は、現在も隔離レベルがGCQとなっている。同司令官は、市民に基本的な感染対策にこれからも取り組み、感染拡大を抑える必要があると呼びかけた。
デルタ株変異ウイルスの感染者が一人も見つかっていないことは本当に幸いだが、いつ、どこで入ってくるかは分からない。一人ひとりが基本的な感染対策を習慣的におこなうことが必要だ。