【News】ダバオ市はワクチン接種者をPCR検査陰性証明書なしで受け入れへ

サラ・ドゥテルテ市長

2021年7月5日(月)、ダバオ市は新型コロナウィルスワクチンの接種を完全に終了している旅行者を省庁間タスクフォース(IATF)の勧告に基づきPCR検査の陰性証明提出無しで受け入れることを決定した。但し、フィリピン政府は適正なビザを所持しない外国人旅行者の入国を認めていないため、今回の決定は国内移動限定となりそうである。

サラ・ドゥテルテ市長は地元のラジオ番組に出演した際、ミンダナオ島最大規模でダバオ市唯一の公立病院であるフィリピン南部医療センター(SPMC)で看護師が正規雇用の問題で大量に辞職している件に触れ、新型コロナの問題については市は国の決定に従わなければならないと不満を表した。

また、省庁間タスクフォース(IATF)がフィリピン国内でワクチンを2回(もしくは1回)接種してから2週間経過した旅行者については、PCR検査の陰性証明提出を免除することを決めたことをについても市民への混乱を防ぐため市は国の決定に従うと述べ、ダバオ市入境の際に課してきたPCR検査の陰性証明提出を今後はワクチン接種者には求めない方向で検討するとしている。

ただ、サラ市長は省庁間タスクフォース(IATF)の決定した詳細にも触れ、この規定は隔離封鎖措置がさらに緩和された時に有効であるとも述べ、入境の際に必要なPCR検査の陰性証明提出の扱いについては今後ダバオ市議会で議論され条例が修正されたのち効力が発揮されることになりそうである。

ダバオ市は新型コロナウィルスの新規感染者が増加したことで、先月から4段階中上から2番目の隔離封鎖措置(MECQ)指定を国から受けている。ワクチン接種についても1日1万人(合計120万人)を目標に接種会場を増設して進めているが高止まり傾向が続いている。

サラ市長は、MECQ期間である今月中にワクチン接種をさらに加速させ、市内の新規感染者が下落傾向となり、7月末にはMECQが緩和された一般コミュニティ隔離措置(GCQ)状態に戻ることを願っているが、ワクチンの供給量次第だと述べ、市内でワクチンが不足することに懸念を示した。