2021年7月8日(木)、新型コロナウィルスで4段階中上から2番目の隔離封鎖措置(MECQ)が続くダバオ市だが、ダバオ市保健局(CHO)は市内でデング熱の患者が増加傾向にあり、今年に入ってから5人の市民が亡くなっていると警戒を強めている。
ダバオ市保健局(CHO)の担当者は、地元のラジオ番組のインタビューに応じ、公式に雨期に突入したため市内で雨量が増えた結果、氾濫する川や浸水する住宅、冠水する道路などの水害が増えており、これに伴う感染症に注意するよう住民に警戒を呼び掛けた。
同局によると、市内でのデング熱患者の報告は5月が102件であったのに対し、6月は133件と約1.3倍増えているという。有効なワクチンや治療法がないデング熱にならないためには予防することが大切で、常に周囲を掃除すること、特にデング熱を媒介する蚊を誘引する要因であるプラスチックやボトルを適切に処分するように市民に協力を求めた。
また、最近の調査で市内にデング熱を媒介する蚊の繁殖地がいくつもあることを特定しており、デング熱患者の居住地としては、水害被害が多いタロモ地区が22名と最も多く、続いてササ地区が15名、パナカン地区が12名、マア地区が11名、ティブンコ地区が10名、カリナン地区が8名等となっていると報告している。
副市長のセバスチャン氏は、デング熱患者が増加傾向にある市内の状況について、市内全ての世帯にデング熱患を予防するための適切な処置等を記載したお知らせを配布し、啓蒙活動を行うとしている。また保健局は9月までは雨期であるためデング熱が増加すると予想されるのでデング熱の症状がみられる場合、すぐに検査を受けてほしいと呼び掛けている。