2021年6月3日(木)、フィリピン政府は新型コロナウィルスの感染拡大が著しい地域としてダバオ市を4段階中上から2番目の隔離封鎖措置(MCEQ)に指定、6月5日から6月20日まで厳しい隔離封鎖措置を取ることを決定した後も、ダバオ市周辺の各州で感染が拡大傾向となり、隔離措置を再び強化している。
6月9日(水)、ダバオ市に隣接するダバオデルノーテ州は新型コロナウィルスの感染拡大防止対策として、4段階中最も警戒レベルが低いMGCQから一段感引き上げ、一般コミュニティ隔離措置(GCQ)を6月10日(木)から6月30日(水)まで実施すると発表した。
これにより、最低限の公衆衛生基準の遵守こと、夜間夜21時から翌朝4時までの外出を禁止すること、酒類購入可能な時間を朝9時から夕方6時までとすることや公共の場(レストラン、カフェテリア、バー等)における飲酒を厳格に禁止すること、15歳未満と66歳以上の者、あるいは持病を持つ者や妊婦は、必須の食料品やサービスを得る場合を除き自宅待機が必要であること等が規定された。
6月11日(金)、 ダバオデルスル州のディゴス市もまた6月14日から6月27日まで4段階中最も警戒レベルが低いMGCQから一段感引き上げ、一般コミュニティ隔離措置(GCQ)を実施すると発表し、自宅待機を義務付けた他、15歳未満と66歳以上の者、あるいは持病を持つ者や妊婦は、必須の食料品やサービスを得る場合を除き自宅待機が必要であること等も規定された。
また、最低限の公衆衛生基準の遵守すること、特に、公共の場におけるフェイス・シールドとマスクの着用が必要であるとし、夜20時以降翌朝5時まで夜間外出禁止を設定、ショッピングモールは夜19時に閉店、夜20時以降翌朝5時までの酒類等の販売禁止、公共の場(レストラン、飲食店、コンビニ、道路、路地、空き地等)での飲酒は全日禁止とすることを決めた。
保健省ダバオ支部は、 6月11日(金)時点でダバオ地方全体で病床数がかなりひっ迫している状態が続いており、タゴム市のダバオ地域メディカルセンター(DRMC)ではICU病床の使用量が81%、コロナ患者用の病床が40%を超えているという。また、その他の病院でも患者が急激に増加しているとして危機感を募らせている。