コロナ禍に入って運営が難しくなっているのが、飲食店である。6月にMECQに隔離レベルが格上げされたが、さまざまな省庁が示す基準によれば営業を続けることは可能になっている。しかしながら、飲食店によって対応は変わっているようだ。また、客のマナーも課題としてあがっている。
貿易産業省(DTI)発行の資料によると、テイクアウトおよびデリバリーだけをおこなう場合は100%の規模で、屋外で食べられるようにする場合は50%の規模で営業できると示されている。また、省庁間タスクフォースの資料によると、MECQの隔離レベル下では座席数の10%の規模なら店内飲食のサービスを提供してもよいと示されている。つまり、これらの基準を満たせば、MECQでも飲食店を開けることは可能となっている。
それでは、実際の飲食店の対応はどうだろうか?ダバオ市レストランオーナー組合(RestoDC)のBenjamin Lizada氏は、座席数の10%に留めて店内飲食ができる状態であるものの、一部の飲食店は一時的に営業を止めていると語った。また、庭やテラスで飲食ができる店舗は、営業を続けているとも述べた。そして、店内飲食を提供している店舗もまた、MECQに格上げされたことへの理解を示していると述べた。
営業が制限されていることが続いていることに際し、Lizada氏は、営業が苦しい状況であると語った。「この先15日間も簡単な状況ではないので、家賃を安くしてもらえないか交渉するかもしれません」と言葉にすると、制限が設けられた中で営業していくのは、本当にやっとの思いでできているのだと述べた。そして、「儲けが出ない状態が続いているので、なんとかこの隔離レベルを乗り切ろうとしているところです。従業員への給料を支払い、出勤日数も10日に抑えてもらい、Philhelth、SSS、そしてPag-ibigの支払いもあって、それでやっとです。収益が必要なだけでなく、生き残る必要もあるのです」と語った。
また、ダバオ貿易産業省は、事務所や店舗などの検査をランダムで実施している。それぞれの場所で、最低限の感染対策が守られているか確認するためだ。その中で最も課題になっているのは飲食店で、客が感染対策に従っていないケースが散見されるという。
飲食店を巡る状況も厳しい状態が続いている。ワクチン接種が進み、飲食店の経営が元どおりになってほしいと思う。