【News】旧ダバオ国際空港爆破事件から18年、追悼式典がおこなわれる

ダバオ

「2003年3月4日」、この日は何の日か分かるだろうか?この時代のミンダナオ島は、イスラム系組織が独立を訴え、過激な行動を繰り返していた時期にあたる。

3月5日金曜日、旧ダバオ国際空港である「Sasa airport」にて、爆破事件から18年が経ったことを受けて記念式典がおこなわれた。ダバオ市長のサラ・ドゥテルテ=カルピオ氏や、事件の被害者および家族が参加し、爆破事件で亡くなった22名と100名以上の重軽傷者を追悼した。

この事件は、2003年3月4日午後5時半ごろ(フィリピン時間)に、旧ダバオ国際空港である「Sasa Airport」の到着ゲートの外で発生した。爆弾が爆発したあと、空中に飛ばされる人の体をいくつも見た人もいたという。事件の後、イスラム武装組織「アブ・サヤフ」の幹部は声明を出し、その目的が政治や経済のかく乱を図ることだったことを明らかにした。

記念式典の中で、サラ市長は、常に警戒すること、不審な人物を見つけたら報告することを市民に呼びかけた。「2020年、安全を確保することを文化にしよう(Culture of Security)と強く呼びかけてきました。そして、市民一人ひとりの命を守るために訓練を実施し、市民の自主的な参加をお願いしました。その際、不審な人物を見つけたらどのように対応し、報告するのかを確認しました。そして、実際に訓練に参加することで、その内容を確認してもらいました」と語った。テロにしても、自然災害にしても予想できないタイミングで発生するからこそ、訓練があり、繰り返すからこそ本番で望ましい対応が取れることがその理由だ。

2021年3月11日、日本も東日本大震災から10年を迎える。私たちも、ダバオの人たちも、悲しい出来事を忘れぬよう、式典をおこない、なくなった人たちを悼んでいる。空港の爆破事件から長い時が経っても式典がおこなわれ、忘れまいと行動し続ける行動を素晴らしいと感じる。