【コラム】ダバオとの出会い~ ダバオを初めて訪れたときのことなど~(4)

日本のスーパーでも近年ドリアンを見かけることが多くなったが、財務省貿易統計によると2018年では、その98%がタイからの輸入で、あとの2%がベトナムからのものである。フィリピンからの輸入は少なくともこの年には無かったようだ。なお、輸入量は2017年から2018年ではほぼ倍増している。

ところで、京都橘大学のゼミ生たちとマレーシアに出かけたときに、クアラルンプールの露店でドリアンを売っているのを見かけた。マレーシアもまたドリアンの産地として有名であるが、ここで多く売られていたのは、猫山王(Musang King)と名付けられた比較的新しい品種のドリアンである。マレーシアのパパン州が主な産地であるらしい。

マレーシアのドリアン

学生たちがこれを食べたときにどのような反応をするのかを見てみたかったので、ドリアンを2つ買って、お店の人に実を分けてもらい彼らに食べさせた。学生7人のうち、1人が「美味い」と言ったが、1人が「嫌ではない」、あとの5人は「・・・」という反応であった。私は、ダバオで食べたものより濃厚な味がしたように思った。観光客相手の露店だったので、全員にビニール製の手袋をくれた。これを付けてドリアンをつかんだのでダバオの時のようにあの匂いが手に付くこともなかった。