ダバオ市では4月4日から19日まで強化されたコミュニティ防疫施策を導入していたが、その措置を26日まで延長し、より一層厳しい都市封鎖施策を取っている。夜間外出禁止令、食品・医療パス(FMパス)導入による曜日別外出制限、クラスター(居住エリア)限定の行動制限等、様々な施策で人の移動に制限を設けている。
しかしながら、市内の複数のバランガイ(行政の最小単位)では、集団感染の疑いでロックダウンとなった地区もあり、特に人々が密集して居住するエリアでは人の行動・移動に制限を加えることが難しい状態となっている。
このような状況を踏まえ、ダバオ市のサラ・ドゥテルテ市長は22日、地元メディアの取材で新型コロナウィルスの感染者を最も抑制できているクラスター(居住エリア)の住民に対して、自身の誕生日である5月31日にフィリピンで大人気のファストフード「ジョリビー」のフライドチキン1万本を提供すると述べた。
情報は瞬く間に地元メディア、SNS等に拡散され、既に感染者を多く出しているクラスターでは嘆きの声が上がっている一方、少ない地域では、同じくジョリビーの人気商品であるスパゲッティも追加してほしいなどポジティブなコメントが寄せられるなど話題となっている。
フィリピンで大人気のファストフード「ジョリビー」が人々のモチベーションとなり、ダバオ市の新型コロナウィルス感染者抑制へのカギとなるのか、今後の動向に注視していきたい。