フィリピンでは米価が大きく下落している。10月初週はキロ当たり20.69ペソだった平均米価は、10月第4週には15.28ペソまで下落した。フィリピン統計機構(Philippine Statistics Authority)のデータによると、10月最終週の最低価格は13.92ペソ/kg、最高価格は17ペソ/kgだった。ダバオ市では13.92ペソ/kgを記録し、農家は苦境に立たされている。
ミンダナオ島の農家グループMasipag Mindanaoは、米の価格低下の要因に、今年2月に発布された共和国法第11203条、通称「米自由化法(Rice Liberalization Law)」を挙げた。この法律は他国から無制限の米輸入を許可するものだ。現在は主に東南アジア諸国から35%の関税を課し、大量の米を輸入している。
Masipag MindanaoのLeo XL Fuentes氏は、米の自由化はフィリピンの農業経済に悪影響を与えており、フィリピン米研究所(PhilRice)のデータから、国内の米農家は617.7億ペソのコメ取引を失ったと述べた。同氏は、米産業を強化する本質的な方法は、土地の改良や農法の研究、農家への適切な支援とマーケティング活動であると説明した。
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