ダバオ市のジプニー運用組合(Transmission-Piston 以下Piston)は、市が進めている老朽化したジプニーの更新プログラムに抗議運動を運輸省と陸上輸送許可・規制局(Land Transportation Franchising and Regulatory Board 以下LTFRB)に対し行った。
更新プログラムとは、15年以上運用されたジプニーを、EURO4の排ガス基準に準拠した車両と交換するものだ。
Piston事務局長のLarry Arguilles氏は、ジプニーの車両を規制することで、多くのジプニー運用者が職を失うとして、現行のジプニーによる交通網と、実施に向けプロジェクトが進行しているバス交通システム(High Priority Bus System 以下HPBS)が、同時に運用されるよう、市に要請したという。また同氏は、ジプニー運用者が高額なバスを購入することは、Pistonの資金を供給したとしても不可能だと述べた。
LTFRBダバオ地方責任者のArmand Dioso氏は、ジプニー更新プログラムとHPBSはすでに実施に向け準備が進んでいるとし、Pistonに対しプログラムへ協力するよう説明した。同氏はまた、ジプニー運用者が抗議を行う理由は理解できると述べ、政府はジプニー運用者に対し援助を行う準備があると発表した。
HPBSとジプニー更新プログラムが進むことで、ダバオ市の交通渋滞が改善されると予想されており、すでに計画は実施の段階まで進んでいる。ジプニー運用者に対し、市は説明責任をより強く意識する必要があるだろう。