ダバオ市議会労働雇用機会委員会(Labor and employment opportunities committee)委員長Pamela Librado-Morata氏は、ダバオ市労働者保護開発相談窓口(Davao City Workers Protection and Development Desk)の設立を目指し、条例の制定を推進している。
Morata氏は、相談窓口の目的はバランガイ(最小行政区画、村や町内会)レベルから、労働者の権利を保護、推進していくことだと、9月3日の市議会での演説で説明した。相談窓口には、統計数値や相談内容などから、多角的に労働環境に関するデータを集める役割もある。データを有効活用し、労働者の権利保護を目的とする国内外のさまざまな機関と連携を取り、労働者へのサービスネットワークを作り上げることが最終的な目標だ。
また同氏は、労働者が労働契約に一方的に従わざるを得ない現状に、強く反対する姿勢を示した。相談窓口が労働者と雇用者に対し、対話の機会を作ることができれば、労働契約に関するさまざまな問題が解決される可能性も高いだろうと述べた。条例には団体交渉権の保護も盛り込み、フィリピン労働法を強固なものにする役目もあるという。
相談窓口設立については、2019年7月のダバオ市の行政会議(Executive-Legislative Agenda)で議論がなされたと伝えられている。相談窓口の設置は、労働者の権利を守り続けていくための大きな一歩となるだろう。