11月24日(金)のお昼前から午後にかけ、ダバオ市の中心を走る、JPローレル通りに、けたたましいサイレンの音が断続的に響き渡った。
原因は市民の台所とも言われるSasaの公設マーケットでの火災だった。地方自治体の発表によれば、火災は午前10時過ぎより発生し、木造の集落や屋台が密集する同エリア一帯をたちまち火の海へと変えたという。決死の消防活動にも関わらず、消火活動は難航し、約5時間にも及び周辺地域を火の海に包みこんだ。
午後12時30分には、Sasaエリアの管轄外である市内の各消防署にも出動要請が出され、出動可能な消防車が現場に急行するする程の事態となった。また火災発生時には、市内の数キロ以上離れた場所からも真っ黒な黒煙が確認ができ、火災の規模の大きさがうかがえる。
今回の火災により、当初の推定では800以上の家族が家を失ったとされているが、今後この数はさらに増えることが予想される。また、同市の消防の発表によると、全焼、または全壊した住宅は約350軒に上り、同火災による損害被害額は300万ペソにまで達したと推定されている。なお、現在までのところ、火災の原因は特定されておらず、原因究明が急がれる。