
フィリピン公共事業道路省(以下DPWH)は、ダバオ市で建設が進むブカナ橋の工事が現在94%まで完了しており、2025年の第4四半期(10〜12月)中の開通を見込んでいると発表した。
エミル・K・サダイン上級次官が、マヌエル・M・ボノアン長官に提出した報告によれば、橋の上部構造はすでに完成済みで、現在はガードレールや歩行者用手すりの設置、橋脚(高さ19.5m)の塗装、防水処理、橋面のアスファルト舗装など、仕上げ作業が進められているという。
また、アクセス道路の整備工事も同時に進行中で、盛土の敷設と締固め、下層路盤の整備、排水設備の設置などが行われていると、DPWHは2025年8月23日に発表した。
サダイン氏はまた、ブカナ橋がダバオ市における重要なインフラ整備の一つとなるとともに、フィリピンと他国との強固な二国間協力を象徴する存在になると述べた。この橋は、国際的な連携を通じて、持続可能かつ未来に適応できるインフラを構築しようとする国家の姿勢を体現している。
サダイン氏は2025年8月22日、統合プロジェクト管理室・橋梁管理クラスター(以下UPMO-BMC:Unified Project Management Office-Bridges Management Cluster)の事業統括責任者であるロドリゴ・I・デロス・レイエス氏、道路管理クラスターIの事業統括責任者であるベンジャミン・A・バウティスタ氏、およびUPMOオペレーション部門の職員らと共に、現地で本プロジェクトの進捗状況を視察した。
ブカナ橋は、ダバオ市沿岸バイパス道路の一部として建設されており、DPWHにおけるUPMO-BMCが、中国路橋工程有限責任公司(以下CRBC:China Road and Bridge Corporation)との協力のもとで事業を進めている。完成すれば、ダバオ川を横断して、市内東西の沿岸地域を直接結ぶ重要な交通インフラとなる。
橋は、全長約480mの6区間からなる4車線のエクストラドーズド構造で、これに加えて約860mのアプローチ道路も整備される。プロジェクトは、中華人民共和国からの31億2,600万ペソの中国政府無償援助資金(China Aid Grant)により実施されており、「ダバオ川橋梁に関する中国政府無償援助地域密着型プロジェクト(China Aid Localized Project for the Davao River Bridge)」としても知られている。
建設は2023年11月に着工されており、完成後は、76-Aバランガイ(行政区)とマティナ・アプライア地区を結ぶ移動時間が短縮され、市内の交通渋滞緩和に大きく貢献する見込みだ。