
ロナルド・バト・デラ・ロサ上院議員は、ロドリゴ・ドゥテルテ元大統領がいまだ外国で拘束されている状況では、第127回フィリピン独立記念日を心から祝うことは難しいと語った。
「独立記念日を喜ぶ気持ちにはなれません。ロディ市長(ドゥテルテ氏)は今も異国の地で囚われの身だからです」と、デラ・ロサ議員は2025年6月12日朝、ダバオ市のリサール公園で行われた献花式で述べた。
ドゥテルテ氏は2025年3月11日にオランダ・ハーグへ移送され、大統領在任中の人道に対する罪で起訴されている。
デラ・ロサ上院議員は、ドゥテルテ氏の現状が苦しいものであることを認めつつ、「希望を失わないでほしい」と国民に呼びかけた。また、ダバオ市民はいまなおドゥテルテ氏を「自分たちの市長」として敬愛しており、ダバオ市は今後も変わらず彼を支え続けると語った。
「私たちは彼を祖国に連れ戻すため、できる限りの努力を続けていきます」と述べ、続けて「それ以上に、彼が描いた『強く、たくましいフィリピン』という理想を私たちは受け継いでまいります」と話した。
またデラ・ロサ上院議員は、現在ダバオ市が享受している平和と秩序は、外国の影響によるものではなく、地域に根ざした価値観や犠牲、誇り、そして長年にわたる規律と「賢明な服従」の積み重ねによって築かれたものだと述べた。
「私たちが今日の姿に至るまで、どれほどの努力があったかをダバオ市民なら誰もが知っています」と付け加えた。
「自由とは単に制限がないことを意味するのではありません。それは尊厳であり、私たちが誇りを持って『ダバオ市―Life is Here(ここに生きる喜びがある)』と言える街に暮らす力なのです。」
さらに、ダバオの遺産とは単に一人の人物を擁護することではなく、「公共の奉仕は国民のためにあるべきだ」と信じるすべてのフィリピン国民の思いに応えることだと強調した。
ダバオ市長のセバスチャン・バステ・ドゥテルテ氏の代理として式典に出席したJ・メルコー・キタン・ジュニア副市長も、同様の見解を示した。
国民に対し、先人たちの犠牲に敬意を払い、困難の末に勝ち取った自由を守り続けることの大切さを呼びかけた。
「現在の不安定な政治情勢の中で、私たちにはこの自由を守り、維持する責任があります。それは民主国家としての私たちの権利を脅かす国内外の勢力に立ち向かうことでもあります」と述べた。
また若者たちに対し、不正や汚職、貧困、そして国家主権への脅威に立ち向かいながら、愛国心と民主主義の価値を堅持していくよう訴えた。
今年の独立記念日のテーマは「Kalayaan, Kinabukasan, Kasaysayan(自由・未来・歴史)」である。
式典には、中国、マレーシア、日本、インドネシアの各国領事館関係者に加え、フィリピン軍(AFP)、沿岸警備隊(PCG)、消防局(BFP)の代表も出席した。