ダバオ市における使い捨てプラスチックの販売・流通・使用を規制する条例の施行規則(以下IRR)は、可決から2年経った今も市長の署名が得られていないと、環境保護団体「持続可能な開発のためのインターフェイス(以下IDIS)」の幹部が語った。
ダバオ市議会は2021年3月2日、サラ・ドゥテルテ前市長時代にこの措置の制定を可決された。「IRRについては、最新の情報では、市長の署名が必要だ」と、IDIS事務局長のマーク・ペニャルバー氏は述べた。同氏は、市長がIRRに署名していないにも関わらず、ダバオ市環境天然資源局(CENRO)がすでにいくつかの条項を施行していることを称賛した。
IDISによると、この条例は、「使い捨てプラスチックが環境に与える影響を軽減し、より持続可能な代替品の採用を奨励する」ことを目的とし、飲料用カップ・調味料の容器・ストロー・カトラリーなどのプラスチック製品の使用を禁止している。一方で、使い捨てプラスチック製品を販売しようとする事業所に対しては、毎年1万ペソを日払うことで、特別販売許可が発行・更新されるという。
ペニャルバー氏は、情報教育キャンペーンを行うだけでなく、「IRRを公表し、利害関係者がどのように実施に協力できるかを知ることができるようにする」ことが望ましいと述べた。
また、IDISの環境調査官であるイベット・バラヨン=マヒナイ氏はHabi at Kapeで9月30日に開催されたメディアフォーラムで、政府がリサイクル施設の設立を支援し、促進する必要があると語った。「私たちは政府に対し、環境条例を増やし、市民、特に学校との対話の機会やフォーラムを設け、生徒たちに広く周知するよう強く求める」とのことだ。
ダバオ市では人口増加に伴ってゴミの排出量も増加している。一方で捨てられたゴミは焼却されることなく、山の処分場にまとめて捨てるだけであり、場所がなくなるのも時間の問題だ。これはある意味で重要な問題の先送りのようにも見える。ゴミ問題の根本的な解決が訪れる日は来るのだろうか。