旅行などでフィリピンを訪れると、フィリピンでSIMカードを購入して使う場合がある。長期の滞在ではむしろ、そちらの方がメジャーだが、フィリピン通信会社大手PLDTの子会社スマート社(Smart Communications, Inc.)が、現在あるキャンペーンを実施している。
現在フィリピンでは、4月26日までにSIMカードを登録するよう呼びかけられている。テキスト詐欺や携帯電話を利用した犯罪を防ぐのがこの登録の目的だ。
スマート社は、「Mag-SIM Reg para hindi SIM Dead(SIMが使い物にならないように登録を)」キャンペーンを通じて、利用者にSIM登録を喚起している。その一方で、これを怠ればSIMカードが永久に使えなくなる、いわゆる「SIMデッド」状態に陥るという厄介な問題を警告している。
SIMデッドになると、発着信やメッセージの送受信、インターネットの利用が不可能になる。「スマートフォンは自分自身の延長線上にあり、SIM登録をしなければ、現代の技術的利便性の多くから切り離されることになる」とスマート社の副社長のFrancis E. Flores氏は語る。
フィリピンでの生活はもはやスマートフォンの利便性を前提に成り立っている。中でもPLDT社の影響力の大きさは、3年前にハッカー集団「アノニマス」の攻撃対象となったことからも窺える。これからフィリピンに来る機会があれば、SIMカードの登録を頭に入れておくべきだろう。