2021年12月10日(金)、クリスマスシーズンを迎え、1000万人とも言われるフィリピン人海外出稼ぎ労働者(OFW)がクリスマスを家族と過ごすために続々と帰国している。ダバオ市はオミクロン株が世界中に派生している影響を考慮し、ダバオ国際空港に到着するOFWに対して市が準備した施設において帰国後14日間の強制隔離を課すことを決定した。
ダバオ市新型コロナ対策室の報道官は、地元のラジオ番組に出演し、ダバオ市観光事務所と協力してオミクロン株の流行を防ぐため、ダバオ国際空港に到着するフィリピン人海外出稼ぎ労働者(OFW)への水際対策を強化することを決定したと述べ、帰国したOFWは市が準備したホテルなどの隔離施設に到着後14日間強制的に隔離されることになるいう。
ダバオ市は海外からの出稼ぎ労働者(OFW)の帰国に対し、フィリピン政府の決定と同様に規制を緩和し、5日間の強制隔離を設けていたが今回の決定はオミクロン株が世界中に派生している影響を考慮し、対策を強化した結果であるとしている。ただ、今のところ海外からの帰国者に限定され、サラ・ドゥテルテ市長は国内の旅行についてはダバオ国際空港でPCR検査の陰性証明提出等を再度設けることはないとしている。
現在、ダバオ国際空港に到着した際のPCR検査の陰性証明提出義務化は先月11月16日から解除されているため、国内の旅行に関しては陰性証明や強制隔離などの規制はない。ただ、オミクロン株が世界中で確認されている中、フィリピン政府は新たな変異株が確認された南アフリカ、ボツワナ、ナミビア、ザンビア、レソト、エスワティニやモザンビーク等のアフリカ諸国と、オーストリア、チェコ、ハンガリー、オランダ、スイス、ベルギーやイタリアなどのEU諸国からの入国禁止を禁止し、水際対策を強化している。
また、政府が指定する日本も含むグリーン国からの観光客受け入れについては一旦は12月1日から再開としていたが、オミクロン株の影響で一転し12月15日まで延期されており、現状では再度延長される見込みが高く、再開の目途は立っていない。