ミンダナオ鉄道プロジェクトが、ようやく動き出しそうだ。フィリピン国家経済開発庁(NEDA)は、以前から計画されていたタゴム、ダバオ、ディゴス間の鉄道建設が2021年6月までには着工することを明らかにした。鉄道が開通すれば、渋滞緩和や移動時間の短縮など、様々な恩恵がもたらされることが期待されている。
1月29日、オンラインでの記者会見において、NEDAダバオ支局長のMaria Lourdes Lim氏は、「計画が中止にならない限り、鉄道プロジェクトは2021年6月までに始まる」と発表した。また、同プロジェクトは2022年6月までに完了することを見込んでいることも明らかにしている。2022年3月までに鉄道の一部を完成させ、2022年6月までに全線開通させる考えだという。さらに、既に業者の入札も終えているという。
Lim氏は、同プロジェクトによって、タガム-ディゴス間を安全に、早く移動できるようになると語った。ダバオデル・ノーテ州のタガム市からダバオデルサル州のディゴス市間にかかる時間は、実際に3時間50分から1時間半に短縮される。そして、一日あたりの利用者について、2022年までに134,000人、2032年までに237,000人、そして2042年までに375,000人が利用することを見込んでいるという。
また、ミンダナオ開発庁(Minda)所長のEmmanuel Piñol氏は、同プロジェクトに複数回にわたり遅れが生じたことを語った。当初は複線の建設が予定されていたが、途中で単線に変更になったことも原因だったという。そして、ドゥテルテ大統領の任期満了が迫っているため、それまでには鉄道プロジェクトを形にしなければならないことも語った。
ようやく、ミンダナオの人々の生活をさらに便利にする、鉄道の建設が始まろうとしている。