ミンダナオ鉄道プロジェクトの第一フェーズであるタグム市、ダバオ市、ディゴス市を繋ぐセグメント計画が、今週、国家経済開発庁(以下NEDA)によって承認された。このプロジェクトは、交通省(DOT)によって施行されることになり、全体の予算は約356億ペソ、地方財政からの融資の他、ODAを通じての融資もある予定。
NEDAによると、第一段は、タグム市からディゴス市を繋ぐ全長102.28kmの鉄道。着工は2018年の後半をターゲットにしている。この区間には、タグム市、カルメン、パナボ市、ムディアン、ダバオターミナル、トリル、サンタクルーズ、ディゴスと8つの駅が設置される予定で、ダバオ市民は、市街地の渋滞が少しでも緩和してくれればと期待を寄せている。
また、商工会議所などミンダナオでビジネス展開をする人々にとっても、「ミンダナオ全島を結びつけ、乗客だけでなく、物資や製品を迅速かつ希望通りに送る輸送手段は、地方経済の発展のスピードを上げ、結果的にミンダナオの輸出に利益をもたらすことになる」と大きく期待されている。
ミンダナオ鉄道プロジェクトは、全て完成した場合、ダバオ地方、イリガン、カガヤンデオロ、ジェネラルサントス、ザンボアンガを繋ぐ全長1,532kmの鉄道となる。このプロジェクトは、今回NEDAより承認された11のプロジェクトひとつであり、他には、ミンダナオ紛争被災地の平和教育、マロロス・クラーク鉄道、 航空交通監視管理、国の輸送関連プロジェクトを統一する為の国家交通政策などがあった。