フィリピンで最も高い山であるアポ山で、新種のブルーベリーである「Vaccinium fallax(V. fallax)」が発見された。この発見は、フィリピンと国際的な研究者によってなされたが、この植物は野生のベリーである「Vaccinium myrtoides(V. myrtoides)」に似ているため、すぐには別種として認識されなかった。
V. fallaxの名前は、ラテン語で「紛らわしい」という意味の語に由来し、V. myrtoidesに似ているために選ばれた。主な違いは葉や花の構造にあるという。 この植物は低木で、最低でも2歳の子どもほどの高さに達し、大人の身長にまで成長することもある。アポ山の火山の硫黄噴気孔に近い流紋岩の岩の上で見られることが多く、山頂付近の開けた地域に限られて生息している。このため、その生息域の狭さから、国際自然保護連合(IUCN)によって絶滅危惧種とされた。
この発見はフィリピンの植物分類学者Maverick N. Tamaya氏と、米テキサスの研究者Peter W. Fritsch氏が率いる研究チームによって行われ、PhytotaxaとMagnolia Pressに掲載された。V. fallaxは、V. myrtoidesよりも小さな葉、取り外し可能な花苞、短い花柄、逆円錐形の花冠、三角形の花萼、ピンクや赤の壺型の花を持つと記載されている。
アポ山への登山者や山岳ガイドに対し、新たに発見された種および登山道やキャンプ地に生息する動植物を大切に扱うよう呼びかけられている。
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