ダバオ市保健局(以下CHO)は現在、「ダバオ市蚊媒介性疾病保護・制御プログラムの強化・制度化」または「2020年市条例第0401号」の罰則規定を実施するため、関係機関と協議を進めている。
CHO熱帯課のメロディナ・ババンテ課長によると、自宅や事業所に蚊の繁殖場所が見つかった住民に罰則を科すための協議が現在行われているという。 市の条例では、デング熱を媒介する蚊の繁殖場所になる可能性があるため、古タイヤやバッテリー、屋根のないプラスチックドラム、水タンク、容器の投棄は禁止されている。
もしも違反した場合は、初犯の場合は1,000ペソの罰金と2日間の社会奉仕活動、2回目の違反の場合は3,000ペソの罰金と4時間の社会奉仕活動、3回目の違反の場合は5,000ペソの罰金と4時間の社会奉仕活動が義務付けられる。 ババンテ課長によると、この罰則の導入は、2023年に急増したデング熱の感染者を抑制するためにCHOが試みている方法のひとつだという。
2022年、ダバオ市では1,481人のデング熱患者が発生し、21人が死亡した。しかし、2023年にはデング熱患者が6,269人に急増し、52人が死亡した。また、今年1月から4月18日までに、1,140人のデング熱患者がおり、すでに8人が死亡したことが記録されている。これは昨年の同時期の死者を6人上回るものである。
市条例第0401号に対する罰則の法的手続きはまだ議論中であるが、CHOは、各バランガイにデング熱対策本部を設置するという、もうひとつの主要な規定の実施にも積極的に取り組んでいる。現在は市内にある182のバランガイのうち、デング熱対策チームがあるのは32バランガイのみだ。つまり、ほとんどのバランガイで、蚊の繁殖地を見つけて除去するのは、CHO、市環境・自然資源局、補助サービス・ユニットに任されているという状況なのだ。 対策本部を設置するようバランガイの役人を説得するため、現在市内全域で集中的な情報キャンペーンが展開されているという。また、デング熱を媒介する蚊に対する適切な予防策についても住民に教育している。デング熱の蔓延を防ぐことは、保健分野だけの問題ではなく、地域社会全体の問題であることを市民に呼びかけた。
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