皆さんこんにちは!ダバオッチのホノカです。今回はミンダナオ島本土を離れ、スールー諸島南部にあるタウイタウイを紹介します!フィリピン最南端のシタンカイもタウイタウイ州に属しています。そんなタウイタウイは未だ明らかになっていないことばかり。
訪れてみて感じたことは、タウイタウイは小さな島で、漁村のような穏やかに時が流れる場所であったということです。まだまだ観光客が少ないタウイタウイですが、タウイタウイは実は商機がある場所であり、ビジネスマンの方からの注目が集まっています。
ミンダナオ島本土とは全く雰囲気が異なる、タウイタウイは一体どのような場所なのか、解明していきたいと思います!前回紹介したサンボアンガから、直行便で1時間で行ける場所なので、是非サンボアンガとセットで訪れてみてはいかがでしょうか!?最後までご覧ください😆
※ダバオッチでは事前に現地の情報を収集、精査し、安全に十分配慮した上で取材を行っております。本記事は皆様のタウイタウイ渡航を推奨する目的ではなく、現地取材を通じて、まだ知られていないミンダナオ島の情報を共有する目的で発信していますので、ご理解の程、何卒宜しくお願い致します。
まずはミンダナオッチのおさらいです。
ミンダナオッチでは、ダバオを飛び出して未開の地、ミンダナオ島全体の政治、経済、観光、治安、おすすめ情報を皆さんにお届けします。
ミンダナオ島の話
ミンダナオ島はフィリピンでルソン島(マニラ首都圏のある島)の次に大きな島で、ダバオッチの本拠地ダバオ市がある島でもあります。フィリピンの南部、赤道に程近い低緯度にあるため常夏の気候が特徴です。日本では見られない植物の緑に、建物のレンガ色の屋根、真夏の空の青と、ビビッドな色彩が印象的です。
この島は、首都マニラがあるルソン島に比べて、ムスリム(イスラム教徒)が多い地域です。かつては紛争があり、その影響で治安に不安があると思われがちです。しかし現在は、日本とまでは行きませんが、かなり落ち着いてきました。都市により雰囲気は違うものの、明るく温かく人が多いです。
観光地としては、中小規模の都市が島内各地に点在しており、それぞれ美しい海を持っています。まだ大手資本に見つかっていないのか、あまり手の入っていない秘境の海がたくさんあります。行くなら今のうちです。ちなみにフィリピン最高峰のアポ山(標高2,954m)を頂くのもこのミンダナオです。
海だけでなく、スペイン占領期の歴史ある街並みや、それ以前から紡いできた独自の歴史も街ごとに異なります。行く都市によって「ミンダナオ島」のイメージがガラッと変わることでしょう。
ダバオやミンダナオ島に関する旅行のお問い合わせは、旅行会社ハローワールドさんにお問い合わせください。今回の筆者の旅もハローワールドさんに手配をお願いしました!
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タウイタウイの話
タウイタウイ(Tawi-Tawi)州はフィリピン南西部のスールー諸島に位置し、バンサロモ自治地域に属しています。Tawi-Tawiとは「遠い、遠い所」という意味を持っています。タウイタウイ州は、第二次世界大戦時には日本人の泊地があった、タウイタウイ島、空港があるサンガサンガ島、最大の街であり行政の中心であるボンガオがあるボンガオ島、フィリピン最南端かつ海上集落であるシタンカイがあるシタンカイ島など複数の島々が属します。
また、マレーシアのサバ州とインドネシアの北カリマンタン州と海の国境を共有しており、地域貿易も活発です。タウイタウイからマレーシアまでは船で30分で行けてしまうほどの距離です。
タウイタウイ内の共通語はマイノリティーであるタウスグ族の「タウスグ語」、他にもサマ族(マジョリティ)、バジャウ族などが生活していて、イスラム色が強いです。しかし、モスクと教会が隣接していたり文化の共存が進むなど、ミンダナオ島本土よりも穏やかであると言われています。
ミンダナオ島最大名所とも言えるダイビングスポットでありながら、観光業が進んでいるとはいえず、住民が海に関わる仕事しながら穏やかに暮らしています。しかし、政府は観光業に力を入れることを公言しており、今後世界中の多くの人がタウイタウイにやってくることは間違いないと言えます。
ダバオからタウイタウイまでの行き方
ダバオからタウイタウイまではサンボアンガを経由する空路がおすすめです。サンボアンガからフェリーも出ていますが、空路で約1時間の所をフェリーだと2泊3日かかります。
ダバオからサンボアンガまでの詳しい行き方は前回の記事を参考にしてください!
セブパシフィック航空がサンボアンガ−タウイタウイの往復便をそれぞれ火・木・土曜日は1便ずつ、それ以外は2便ずつ運行しています。また、フィリピン航空がサンボアンガ−タウイタウイの往復便を月・水・金の3日間運行しています。(2023年12月時点)
セブパシフィック
サンボアンガ発
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曜日
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タウイタウイ発
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6時45分
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月火木土
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8時15分
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7時5分
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水金日
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8時35分
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13時15分
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月水金日
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14時50分
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フィリピン航空はサンボアンガ発が9時30分、タウイタウイ発が11時10分です。
また、タウイタウイの空港を出る時は窓口にて10ペソの旅行税を払う必要があります。
また、空港の滑走路は普通自由に立ち入ることのできない場所だと思いますが、サンガサンガ空港の滑走路は、普通の道のように、学生の通学路になっていたり散歩している人がいたりと誰でも入ることができます。
では本編に移ります!と言いたい所なのですが、その前にタウイタウイに旅行するにあたっての1番の注意点をお伝えしたいと思います⚠️それはインターネット通信に関してです。
フィリピンの2大SIMは「Globe」と「Smart」なのですが、タウイタウイでは2023年12月時点ではGlobeしか繋がりません!筆者はタウイタウイに到着してからそれを知りました、、
ホテルではWi-fiを安く購入することもできました(12時間25ペソ)が、今の時代旅行には色々とネットが不可欠だと思いますので注意してください!
ボンガオ
筆者は今回、タウイタウイの最大都市ボンガオを訪れました。サンガサンガ空港からボンガオは陸で繋がっており、車で5分くらいで到着します。市庁舎はカラフルで可愛らしいです。
車から撮った街の様子はこんな感じです。道路が狭く、トライシクル同士がすれ違うのでギリギリでした。また動画からも分かると思いますが、木造のお家が多く、木材を販売している人が多くいました。
実はタウイタウイにはフィリピンで1番古くにできたモスク、Sheikh Karimul Makhdum Mosqueがあります。しかし残念ながらボンガオではなくボンガオからボートで行けるSimunul islandにあるので今回は見ることができなかったのですが、ボンガオにあるモスクも立派な建物が多く、とにかく大きいのが印象的です。写真のモスクは新しく建設された、Masjid Raayat Mosqueです。空港からボンガオに移動する際に見れますのでぜひ立ち寄ってみてください!
バジャウ族の村
ボンガオの市街地に行くまでに見えるのはバジャウ族の村です。バジャウ族とは伝統的な狩猟採集民族で、フィリピン、インドネシア、マレーシアにいます。海抜70メートル以上の距離を潜水できることから、海の遊牧民と呼ばれることもあります。
バジャウ族は水上民族ですが、海の上に陸から続くように高床式の家を建てています。別の家に歩いて行くには細い足場を渡る必要があります。
バジャウ族の手作りの船はlepa-lepaと言います。
観光客もバジャウ族の村に入ることができ、フィリピンの伝統的な織物で、パンダンの葉から作られるバニグ(banig)織りを見学することもできます。彼女たちはバニグ織りによって生計を立てていて、主に礼拝用や装飾用のマットを作っています。ぜひお土産に購入を検討してみてください!
バジャウ族の村でなくてもタウイタウイの街には高床式のお家が多かったです。地面がぬかるんでいても傾いていてもどこでも建設が可能であるからだと思います。
ボンガオの中心地
そしてボンガオの中心地はボンガオ公共市場です。公共市場はバジャウ族の村から近いです。
タウイタウイでは道が狭いために、フィリピン人の足であるジプニーが通れない道が多く、ジプニーをあまり見かけませんでしたが、ボンガオ公共市場は道が広く、お店もたくさんあって人の行き来が盛んでした!と言っても街はトライシクル中心です。タウイタウイのトライシクルは色鮮やかでカラフルです!!
海もすぐ近くにあり、人と物の運搬用の大きな船が並んでいました。ここはタウイタウイの貿易商とスールー貿易商、近隣のサバ州やインドネシアの主要な貿易地となっています。
そして海が近いということは公共市場にはたくさんの海鮮が並んでいます!!写真のようにカニやエビをそのまま販売している人たちもいました。
海から内地に向かっていくと人がどんどん増えていき、食べ物や日用品などの買い物をしている人で溢れています!先ほどの街の様子の動画とは少し雰囲気が変わり、ボンガオの中でも都会の場所であるということがわかるのではないかと思います。
そしてタウイタウイで一番と言ってもいいほど有名なものは海藻です!タウイタウイはフィリピンの海藻の首都とも呼ばれており、年間30万トン近くの海藻生産量を誇ります。海藻は食用ももちろんですが、海藻から化粧品もつくられます!
食用の海藻はAgal Agalと呼ばれます。
しかし、タウイタウイには海藻を加工できる工場や技術がないために、海藻をセブなど他の都市に運んでしまいます。今後海藻を直接乾燥させ加工して輸出ができたら、タウイタウイの海藻産業はさらに盛り上がりを見せると思います。
海藻の重要性を敬う「アガル・アガル・フェスティバル」も毎年9月に開催されます。
タウイタウイローカルフード
そしてタウイタウイに来たらもちろんシーフードやAgal Agalは食べて欲しいのですが、タウイタウイには他にもローカルフードがたくさんあります!そのうちの一つがTyula itum、別名ブラックスープです!
名前だけ聞くと怪しい感じがしますが、タウスグ族に由来するフィリピン料理で、牛肉、もしくはヤギ肉のスープで、色が黒いのは焦げたココナッツを使用しているからです!今回は牛肉のブラックスープを飲みました!
味はスパイスが効きながらもレモングラスが入っているのでさっぱりした風味もあってピリ辛で美味しかったです。
タウイタウイの珍味として愛されているのはシャコです。食べ方はいろいろで、茹でたり揚げたり食べ方はいろいろです。エビよりも身が柔らかくてプリプリです!こんなに大きいものをみたことがなかったので驚きました。
まとめ
この記事でタウイタウイという場所を初めて知った方も多いのではないでしょうか?今回取材したボンガオであれば、中心街や観光地は空港からも近く周りやすく、朝早くに到着する飛行機なので1日滞在でも楽しめてしまいます。また、ローカルフードを3つ紹介しましたが、タウイタウイには地元民から愛されるローカルフードがたくさんあります!タウイタウイでフードトリップも楽しめると思います!
またタウイタウイで1番人の行き来が盛んな中心地を訪れましたが、見かけるのはバイクとトライシクルばかり。ジプニーやタクシーばかりのダバオの都会さに気づきました笑しかし、タウイタウイの人たちは陽気で明るく優しい人が多く、日常がゆっくり流れるタウイタウイという小さな島の温かさを感じました。
次回もタウイタウイの知られざる魅力、観光地をお届けしますのでお楽しみに!