擁護団体は、ミンダナオ島の農民の実情に即した農業技術を推進している。フィリピン農民の主な問題のひとつは、土地や農薬、苗、肥料などの投入資源へのアクセスであると指摘されている。フィリピン統計局(PSA)のデータによると、フィリピンの農民の約78%が3ヘクタール以下の土地を所有している。
しばしば大企業は、農民の悲惨な状況に対する解決策として、ドローンや技術的に高度なツールの使用といったデジタル化を提示する。しかし、こうした小規模農家は、自分たちが認識しているニーズに対する解決策を生み出すことができると提唱している。農民の状況が改善する唯一の方法は、農民が個人的に直面している問題を特定し、彼らの土地の安全性を確保することなのである。
コタバト州トゥルナンの69歳の農民は、メディアのインタビューで、技術に反対ではないが、農民のニーズに合わないプログラムや技術は繁栄しないと語った。また、彼は、農業における技術の進歩は、彼の仲間の農民が使用する余裕がないものだと言った。農民は道具の購入に苦労することが多いため、通常高額な技術を手に入れることは、彼らにとって遠い話なのだ。
11月24日に「農民科学フォーラム」と題した年次フォーラムが開催され、ミンダナオ島各地から約45人の農民が参加した。フォーラムの中で、農民たちは開発・適応した技術を共有し、これらは農民が再現できる自然ベースの解決策であることを示した。これらの提唱グループは、フィリピン最南端地域の他の農家にも対応できるような、より大規模なフォーラムの開催を目指している。
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