【News】シンガポールのフィリピンイーグル「Geothermica」死亡、海外送り出しは継続の方針

フィリピンイーグル

フィリピンの国鳥フィリピンイーグルは、現在絶滅の危機に瀕しており、ダバオに拠点を置くフィリピンイーグル財団(以下PEF)が中心となってその保護を行っている。このほどPEFは、フィリピンイーグル「ジオサーミカ(Geothermica、以下ジオ)」の死亡を受け、種の存続を確実にするため、フィリピンイーグルを引き続き海外に送り出す意向を示した。

ジオは繁殖プログラムのために2019年にシンガポールに送られたが、2023年9月7日に亡くなった。「人獣共通感染症の脅威に晒される中、長期的に種が存続するよう、海外に種を送り出すべきだ」とPEFのデニス・サルバドール事務局長は語る。

ジオが送られたマンダイ野生動物保護区は声明の中で、2023年9月6日、うまく餌を食べていないことをケアチームが観察した後、ジオはバードパラダイスの鳥類病院に入院し、血液検査で感染症への感染が示されたことを明かした。「病室で、ジオはマンダイ野生動物保護グループの獣医療及び鳥類医療チームによって注意深く見守られ、治療計画についてPEFと綿密に連絡を取り合っていた」とのことだ。

サルバドール氏によると、マンダイの医療チームはジオを救うためにあらゆる手立てを尽くしたという。「シンガポールの人々はジオを救うためにできる限りのことをした。ジオがなくなる前に、彼らがペアリングや繁殖を行わなかったことは、この種が飼育科での繁殖が本当に困難であるという事実を強調しているに過ぎない。私たちが扱っているのは、独特の行動や特徴を持つ生物であることを忘れてはならない。他の生き物と同じように、フィリピンイーグルは病気や事故、生存能力に影響を与えるその他の脅威に弱いのだ」とサルバドール氏は述べた。

同氏が述べたこれらの脅威は、PEFが現在センターのあるダバオ市カリナン地区のマラゴスからさらに多くのフィリピンイーグルを移転させ、トリル地区のバランガイ(最小行政区)エデンに代替施設を建設しようとしている理由でもある。

フィリピンイーグルセンター(PEC)をバランガイ・エデンの50ヘクタールの土地に高級的に移転する計画は、センターから90キロメートル離れたダバオデルスル州マグサイサイ町での鳥インフルエンザ感染の脅威への対策として昨年開始された。「Covid-19の教訓を忘れてはならない。むしろパンデミックによって、警戒するだけでなく、積極的に行動し、偶然のリスクを確実に管理する必要性が強調された」という。

現在、PEFは、シンガポール政府から、ジオサーミカの次のフィリピンイーグルをシンガポールに送るかどうかの返事を待っている。

フィリピンイーグルの絶滅を防ぐため、国外への移送のほかにも、PECではイベントを開催してフィリピン国民の意識向上を図ったり、ダバオ以外の地域でも死因になり得るものをなるべく減らすというプロジェクトが行われている。各地にリスクを分散し、フィリピンイーグル全体の種の存続が実現するよう、このような活動を応援したい。

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