フィリピンは、今年6月からオーストリアに生マンゴーの出荷を開始すると、外務省(DFA)が7日に発表した。
今回の発表で同省は、この出荷は、シドニーに拠点を置くeコマースと物流のプロバイダーであるFastboxフィリピン社と、国際貿易と通信販売の一連の流れを一括で請け負うサービスのプラットフォームである1Export社、フィリピン貿易投資センターシドニー事務所(PTIC Sydney)および農務省(DA)の支援を受けて手配されている段階だと述べた。
2016年以降、フィリピンはオーストラリアへのマンゴー輸出のためのプロトコルと特定商品理解(SCU)を実施してきた。SCUとは、植物産業局検疫サービス課によると、オーストラリアで2015年に制定されたバイオセキュリティ法に基づき、フィリピンからオーストラリアへ新鮮なマンゴー果実を輸入するための手配書のことだ。これはフィリピンのマンゴー農家の輸出機会を得るために、長年にわたって修正・更新されてきたという。
外務省は、オーストラリアでは長年にわたり、ドライマンゴーが健康的なおやつとして楽しまれているとの見解を示す。Hellen De La Vega在オーストラリアフィリピン大使は、「今こそ、フィリピンで愛されているフルーツをオーストリア人に楽しんでもらうときだ」と語る。同氏は、オーストラリアのマンゴー生産が9月から4月に限定されているのに対し、フィリピンでは年中マンゴーを生産していることを強調した。
比豪間の貿易の責任者であるAlma Argayoso氏は、過去にもマンゴーの輸出は関心を寄せていたものの、新型コロナウイルスの大流行で計画が遅延したと述べた。「我々の使命は、政府当局や産業界のパートナーと協力し、オーストラリアに最高品質のフィリピン製品を届け、両国間の貿易を活性化させることだ」とのことだ。
マンゴーの主な生産地はルソン島だが、フルーツ王国のここダバオでも栽培は行われている。販路拡大はダバオにとっても嬉しいニュースだ。4月にはドリアンがダバオ地方から中国へと輸出を開始したし、これからも続々とフィリピン産フルーツは世界へと羽ばたくだろう。今後のフィリピンのフルーツ産業の動向に期待が高まる。