【News】ミンダナオ島の文学の100年を辿る本、アテネオ・デ・ダバオ大学から発売される

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2月27日、ミンダナオ文学の100年(1890年〜1990年)に関する2巻の本が、アテネオ・デ・ダバオ大学から発売された。

数々の受賞歴を持つ作家Ricardo M. de Ungria氏が編集したこの画期的な本は、「Kalandrakas:ミンダナオ地方の物語と語り手たち、1890年から1990年まで」というタイトルの、詩・フィクション・ドラマ・エッセイを網羅した最も包括的な選集である。11の言語の作品が収録されており、そのほとんどは英語に翻訳されている。

これらの本は合計で2,048ページあり、第1巻(883ページ)は1890年から1945年まで、第2巻(1,165ページ)では1946年から1990年に焦点が当たっている。前者は植民地支配下、後者はポストコロニアル時代から現代までの文学を取り扱う。この100年間の文学を特集したのは、1990年に「ミンダナオ文学」の存在が公式に認められたからである。

アテネオ・デ・マニラ大学出版から出版されたこの2冊の本は、アテネオ・デ・ダバオ大学の言語・文学・芸術学部と大学図書館が編集した。内容としては、249名の作家の著作、de Ungria氏の序文、作家の伝記、付録(作家の出身地方、ミンダナオ島の作家の住所氏名録、地方の公文書プロジェクトと文学の発展のための枠組み案)、写真、参考文献が収録されている。

ダバオでの出版記念会は、Jacinto gate近くのアテネオ大学にあるBapa Benny Tudtud auditoriumで開催される。また、3月23日にも、カガヤンデオロ市のXavier UniversityのXUリトルシアターで同様の催しが行われる予定だ。

この本は、作中に描かれる島そのもののように「多世代・多言語・マルチサブカルチャー」である。主に文学的な文章で綴られているが、歴史学的・社会学的・宇宙論的・精神的・人類学的なテキストも含んでいる。

Kalandrakasとは、「雑多で入り混じった多様な寄せ集め、あるいはあらゆる種類のものが一度に集まることによって構成される、あるいは様々な種類のものの集合体」を意味するセブアノ・ビサヤ語である。この記念碑的作品のタイトルには最適なミンダナオ語だと、ミンダナオで最も多作の作家であるKarl Gaspar氏は語っている。