ダバオ市サマル島間の橋、ミンダナオ鉄道に始まり、ミンダナオ全体で中国の支援が見受けられる。在フィリピン中国大使館は、これに続く新しい支援を発表し、ダバオ市に約1億5,000万ペソ相当の13の校舎を寄贈した。
18日土曜日、夕方の声明で、中国大使の黄西連氏は、サラ・ドゥテルテ副大統領とダバオ次期市長のセバスチャン・ドゥテルテを訪問し、それぞれの勝利を祝福したと述べた。
黄氏は、校舎の寄付について「ダバオの学生により良い教育環境を提供すること」を目的としていると述べた。これに加えて、中国の使節はまた、サマル島とダバオ市を結ぶ橋のプロジェクトの進捗状況についてドゥテルテ副大統領に説明する機会を得た。
中国はまた、3.86キロメートルにおよぶ4車線の橋の建設のためにフィリピンに約3億5000万ドルを貸与した。(関連記事もぜひご覧ください)「私たちは長年の中国とフィリピンの友情について意見を交換し、私たち二国間の関係のより良い未来を構想しました」と、黄氏は続けた。
ロドリゴ・ドゥテルテ前政権は、南シナ海の一部がフィリピンの排他的経済水域と大陸棚に含まれ、マニラが西フィリピン海と呼んでいるにもかかわらず、中国との緊密な関係を育むことを選択した。また中国は、「ビルドビルドビルド」インフラ計画におけるフィリピン政府のパートナーの1つであり、16の完了したプロジェクトと、まだ進行中の20のプロジェクトに関与している。
「フィリピンの良き友人でありパートナーである私たちは、サラ・ドゥテルテ副大統領とホン・セバスチャン・ドゥテルテ次期市長と密接に協力し、ダバオの経済回復と維持に貢献すること、そして両国間の友情を継続して促進することは、お互いの国民にとってより多くの利益がある」と黄氏は締めくくった。
思い返せば去年のワクチン外交から橋の建設、校舎の寄付と、フィリピンは中国に対し、おんぶにだっこ状態である。フィリピンお得意の「強気の外交」はあくまでドゥテルテ政権でのお話であり、それもパンデミックの影響で決壊していた中での政権交代。コロナ禍がようやく落ち着き始め、あるべき現実を取り戻しつつある今、果たして、現政権はどんな外交姿勢を見せるのか。はたまた、二国間での政策は、中国側の布石となりうるのか。今後の動向に注目である。