ダバオ市で現在医療の中心を担っている南フィリピン医療センター(SPMC)だが、これとは別にダバオ市は「ダバオ市公立病院」の建設が計画している。これに向け、ダバオ市役所は、最初の予算として2億5千万ペソを計上したと明らかにした。
この話が出たのは、3月17日の施政演説のときだった。ダバオ市長のサラ・ドゥテルテ=カルピオ氏は、最初の予算の使い道について言及し、病院用地に使われ、ここはフィリピンミンダナオ大学(the University of the Philippines Mindanao)の敷地内となると語った。
ここ数年、ダバオ市は医療分野への投資を重点的におこなってきた。例えば、新型コロナウイルス対応の最前線を担ったPCRテスト分析施設「Los Amigos Molecular Laboratory」が挙げられる。その他には、新型コロナウイルスのさまざまな症状に対応してきた「Covid-19 Cluster Clinics」や、新型コロナウイルスで亡くなった方に無料でオンラインの火葬サービスや、ムスリムやクリスチャン向けに作られた墓地の建設をおこなってきた「Davao City Crematorium」なども挙げられる。このほかにも、2022年1月に南フィリピン医療センターに開業したホームレス向けのメンタルヘルスセンターも、医療分野への投資だった。
これまで医療に多くの投資をしてきたダバオ市は、ダバオ市公立病院の建設により、さらに市民が住みやすい街になろうとしている。