【News】「ダバオ市公立病院建設」に関わる条例が第三読会を終える

ダバオ

ダバオ市公立病院(the Davao City Public Hospital)の建設着手まであと一息のようだ。5月4日火曜日、第19回ダバオ市議会は、市営病院の建設を正式に認める条例の第三読会を終えた。条例の名は「ダバオ市病院条例(Davao City Hospital Ordinance)」だ。

同条例の提案者であるMary Joselle Villafuerte氏は、南フィリピン医療センター(SPMC)が唯一の公立病院であり、高度医療を提供する唯一の病院であることを踏まえ、急増する人口や負担が集中していることに対応するために市営病院を建設すると語った。そして、「病院を建設することで新型コロナウイルス(Covid-19)だけでなく新たなウイルスの今後の感染拡大に対応でき、必要なマンパワーや機器、前述のような危機への対応なども可能になります」と語った。医療のニーズの高まりに対応するのがねらいのようだ。

市営病院には病床が100床用意され、Bago Oshiroにあるフィリピン大学ミンダナオキャンパス内に建設される予定だ。また、高度医療のトレーニングやCovid-19対応を担うだけでなく、すべての種類の怪我や病気などに対応することが計画されている。

具体的に述べると、投薬治療、小児科、産婦人科、外科、救急医療などの入院患者へのケアだけでなく、呼吸器科、物理療法およびリハビリテーション科、隔離施設、ICU(一般集中治療室)、外科および産婦人科、ハイリスク妊娠対応、NICU(新生児集中治療管理室)、透析療法対応などの外来患者へのケアもおこなうという。さらに、組織病理学に基づく高度医療や血液バンク、三次元X線機器、薬局なども完備する予定だ。これら多岐にわたる医療が備わった病院がダバオ市に建設されることになる。さらに、敷地内のフィリピン大学ミンダナオキャンパスの医療訓練もおこなわれることになる。

病院の広さは3.28ヘクタールとなり、予算は3億ペソほどと見込まれている。Covid-19などの対応だけでなく、今後のダバオ市やミンダナオの発展を見込めば、高度医療にも対応しうる市営病院の建設は必須のものだろう。その完成が待ち遠しい。