【コラム】「ビサイヤ語」その1 「ビサイヤ語」という言語はありません(笑)

そんなビサイヤ語ですから、ダバオ市内でも、人によって全然違った感じの話し方になります。教会の神父さん、大学の先生、漁師さん、ジープの運転手、夜のお店のお姉さん、トランスジェンダーな人たち、これらが、それぞれ「それらしい話し方」を持っていて、「え?本当に同じビサヤ語なの?」というくらい差があります。 日本でも、同じ地域に住んでいたとしても、世代や職種、性別などによって話し方はずいぶん違いますよね。

language
©Shinya Sawamura

ちなみに私はダバオに来て早々、教会の神父さんから聖書を使ってビサイヤ語を教わったので、神父さん口調がうつってしまい、日本語で言えば「皆の者、我の告げることを心して聞くがよい。」みたいな話し方をしていたようで、ずいぶん友達に笑われました。 その後、ダバオの学校で長年働き、すっかりビサイヤ語をマスターした気になっていた私ですが、今住んでいる田舎に引っ越してみたら、「まきひろい」「ほうきづくり」「酢になりかけのヤシ酒」などの、街で暮らしていた頃には全然知らなかった言葉が会話にポンポン出てきて、全然意味が分からず落ち込んだりもしました。

…とまあ長々と書いてきましたが、何が言いたいかというと「正しいビサイヤ語」なんてものはありませんよ、ということです。 ですから、勉強しようかな、と思った方は、あまり気負わずに勉強しましょう。これだけいろんな種類のビサイヤ語があるんですから、「日本人のビサイヤ語」があったっていいじゃないですか。文法的なことや、細かい発音の差異は、それほど重要ではありません。ビサイヤ語が話せたほうが、ダバオでの生活は断然楽しくなります。人々の反応がガラリと変わります。

さあ、みなさん、ぜひビサイヤ語を勉強しましょう!


【コラム】え?それ食べれるの? ~フィリピンの謎の海産物をご紹介~

コラム記事をもっと見る

Hello world tours

ビザ・レンタカー・通訳・翻訳なら | ダバオの日系旅行会社