2021年12月8日(水)、フィリピン国家警察(PNP)ダバオ地方支部は所属する警察官のワクチン接種状況に関して、ダバオ地方に在職する警察官のほぼ100%がワクチンを接種したと発表した。ダバオ地方に所属する全警察官9639名中、68名が医療や健康上の理由または宗教上の信念でワクチン未接種となっているが、その他の警察官は全て接種を終えたということである。
フィリピン国家警察ダバオ支部の報道官によると、ワクチン未接種の68名中、18名は宗教上の信念が理由で1名は理由を提供していないことも併せて発表したが、同報道官はワクチン接種を拒否している警察官がどの宗教グループに属しているか等の詳細についてのコメントはさけつつ、ワクチン未接種の警察官は現場に配置することができないため、内勤になることを明かした。
当初、フィリピン国家警察はワクチンを接種しない者は、雇用を打ち切るという方針でいたが、ダバオ地方に所属する警察官のほぼ100%が接種を終えたことで、ワクチン未接種者については内勤に移動させる人事で方針転換を図ったと推測される。しかしながら同報道官は、医療や健康上以外での理由で接種を拒否しているものは行政処分が下る可能性があることを再度強調している。
ワクチン接種に関しては、ダバオ市のサラ・ドゥテルテ市長も市の業務に関わる全ての公務員に関して医療や健康上の理由で接種できない者以外の接種を義務化している。また来年1月からの契約については未接種者は契約が更新されないだろうとも述べている。フィリピン労働雇用省(DOLE)はワクチン接種の有無を基準に労働者が不利な雇用条件にならないよう雇用主に注意喚起している。