2021年9月6日(月)、ダバオ市のサラ・ドゥテルテ市長は地元のラジオ番組に出演し、ダバオ市職員の新型コロナワクチン接種に関して、全ての職員に対してワクチン接種を義務付ける条例を作成していることを明かした。接種期限については2021年12月31日までで検討しているという。
サラ市長は、条例が発行された場合について、条例に従いコロナワクチンを接種しない職員は来年からの雇用契約を更新しないとも述べ、ダバオ市が目標としている120万人のワクチン接種完了に向け、市が率先してワクチン接種を進めていく姿勢を示した。
同市長は、条例発効の時期について、いつでも署名の準備はできているとしているが、現時点では全ての市職員にワクチン接種を義務化、強制するという行為が法的に問題かどうかを市法務局が確認している段階だという。この条例が発効された場合、官民限らずワクチン接種義務化の流れが一気に加速するかもしれない。
仮に市内でのワクチン供給量が不足し、接種が遅れ、条例で定められる予定の期限である12月31日までに間に合わないという状況が起こった場合についてサラ市長は、市職員のワクチン接種は優先度A4カテゴリーおり、接種に必要な期間は十分に与えられているとし、さらに市職員専用のワクチン接種会場を設けていることを強調した。
ダバオ市職員のワクチン接種義務化、強制についての条例に関して中央政府の内務自治省(DILG)ダバオ地方局は、地方自治体が契約する職員の契約更新に関するポリシーについては地方自治体で作成することができるとし、接種義務化に関する言及は避けつつ、契約更新条件がワクチン接種に基づくことについては問題ない述べた。
一方、中央政府の労働雇用省(DOLE)はワクチン接種を拒んだ者に対して、如何なる昇給、トレーニング、給与、その他の福利厚生等で不利益を得るべきではない、またワクチン接種を拒否したことで雇用が解除されるべきではないと勧告を出すなど、ワクチン接種義務化、強制に伴う雇用契約更新の有無についての議論が活発化しており、今後の動向に注目が集まっている。
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